埼玉県立浦和高等学校(埼玉)

写真拡大

県立浦和野球部集合写真私立の強豪校に力負けしないパワーを付けたい

■長い歴史を誇る文武両道の名門 埼玉県さいたま市にある埼玉県立浦和高等学校は1895年に埼玉県第一尋常中学校として誕生。その後、何度かの校名変更を経て1948年に現校名となった。公立校としては国内有数の進学校として知られ、OBには宇宙飛行士の若田 光一氏らがいる。野球部は戦前の浦和中時代に35年と37年のセンバツ大会に出場し、1勝を挙げている。昨秋は南部地区予選を勝ち上がると、埼玉大会でも2勝しベスト16に進出した。

■県立浦和野球部の紹介 野球部は2年生19名、1年生19名の計38名。菊地 悠太郎主将によると「このチームは秋の埼玉大会に出場することを目標にスタートしました。投手を中心とした守り勝つ野球と、ここ一番の集中力がセールスポイントで、一人ひとりが向上意識を持ち、声を出して良い雰囲気を作ってプレーしています」と話す。

■秋季大会を振り返って 昨秋の埼玉大会3回戦で埼玉栄に0対4で敗退。菊地主将は「5回まではエースの押谷が好投し0対0でくらいついて行けたので、私立校が相手でも戦えるという自信が付きました。でも、一方で相手投手に完全に抑えられてしまい少ないチャンスも生かせず、1つのミスで点差が開いてしまった」と、反省する。そこで、このオフシーズンでは強豪校に力負けしないパワーを付け、140キロのスピードボールを打ち返すスイングスピードをつける練習に取り組んでいる。

■新チームを引っ張ってきた選手は? 押谷 翔太投手はエースとして試合を作り、巧みなハンドリングの近江 徹太選手や中井 風雅選手は上手い守備で流れを引き寄せた。また、攻撃陣は勝負強いバッティングで打点はチームナンバー1の上谷 幸太郎選手。1年生ながら4番を務め、良い場面でヒットを打った志田 一真選手。チーム1のパワーで長打を量産した南原 二良選手のほか、高い出塁率を誇る三枝 雅弥選手。秋季大会でドラックバントを4本成功させた菊地主将。粘り強い打撃でピッチャーを揺さぶった小林 竜河選手も活躍。さらに、内野はどこでも守れ、アンダースローでピッチャーも務める井田 聖人選手。打ってからファーストにつくまでのスピードがとても速い近藤 悟選手。いつも大きな声を出し、良い雰囲気を生み出す山岡 晟二選手らにも期待がかけられている。

■この冬の意気込み! 「秋に負けた悔しさを絶対に忘れず、基礎からしっかりと固めたい」と話す菊地主将。アラウンド・ザ・ワールドと呼んでいるホームベースからレフト、ライトを走って回り、ホームベースに返ってくる厳しい練習を3セットなど「きついトレーニングも元気よく、楽しくやって強い身体を作ること」を目指す。

進学校らしく、考える野球では負けない

エース・押谷翔太(県立浦和)

ここからは、押谷 翔太投手と小林 竜河選手のお二人にお話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください。

押谷:クイックの時の球威と制球。そしてスタミナが不足しているところです。小林:守備ではバントやフライの処理。打撃では速い球を打つことです。チームとしてはピッチャーの駒が不足していることです。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください。

押谷:球速を5キロ上げ、下半身を強化しスタミナを付けたいです! 小林:守備範囲を広げることと、スピードボールに負けないパワーを付けることです。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

押谷:実をいうと、僕は大会ごとにメガネを変えているんです(笑)ぜひ注目してください!小林:相手投手に嫌がられる、粘りのバッティングです!

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

押谷:好きなのは、みんなで盛り上げて楽しく野球ができるところ。そして、考える野球では他チームに引けを取りません。小林:チームの雰囲気の良さと集中力は負けません。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

押谷:チームを勝利に導けるピッチャーなります!小林:埼玉栄の米倉 貫太投手ともう一度、対戦できたら、その時はストレートをきれいに打ち返したい!

押谷選手、小林選手、ありがとうございました!

目の前にある課題に真正面から向き合ってほしい

ロングティーに取り組む選手たち(県立浦和)

 藁谷 公次監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?

 秋季・春季県大会への出場、選手権大会ベスト16を目標に、「守備、打撃、走塁などそのときにやれることを一つずつ積み上げること」をテーマにチームを作ってきました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋季大会では、チャンスをものにする思い切りの良いバッティングが随所に見られ、新チーム発足時に強調した「まずバットを振る」ことが実践できた大会でした。一方で、速球に力負けする場面も多く、課題がたくさん見えた大会でもありました。冬の練習ではその課題に向かい合い、打力をつけること、スイングスピードを上げること、ゴロ捕球など守備の基本的な動きを身に付けることを中心に練習を行っています。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 単調になる冬の練習だが、目の前にある課題に真正面から向かい合って、変わっていく自分や仲間に面白さを感じながら日々の練習に取り組んでほしい!