中小企業の存続危機防ぐ 生命保険で事業承継に備えを
中小企業の社長が病気や事故で突然に亡くなった場合、最初に問題となるのが借入金や運転資金だ。中小企業はカリスマ的な創業社長の信用力で顧客や金融機関と関係構築しているケースが多い。事業承継した後に後継者が会社の信用力や営業力を維持できず、売り上げが落ちることは珍しくない。業績が悪化すれば手元資金が減り、新規の借り入れも難しくなる。
世代交代をきっかけに銀行から返済のプレッシャーをかけられる話もある。小川代表の顧客先の会社でも「複数年返済を想定していた2500万円の借入金を、社長が突然の病気で亡くなったことで一括返済してくれと言われたことがあった」という。
3年分の運転資金確保が必要
借入金の返済資金や当面の運転資金を確保するには、まず第一に貯蓄だ。小川代表は「まずは借入金元本と運転資金の半年分は必要」と語る。さらに理想としては「それぞれ3年分ためられれば、リーマン・ショックなどの大不況にも対応できる」と言い切る。
だが半年分でさえ、十分に貯蓄できている中小企業は少ないのが実情だ。「事業承継の資金的な準備ができているのは、全体の2割ぐらいではないか」(同)と推測する。
そのため有効なのが経営者向けの生命保険だ。納税後に残った利益から貯蓄をしていくのは大変だが、生命保険なら保険料を損金として計上しつつ、万が一の事態に備えることが可能。「貯蓄と保険を組み合わせて3年分の運転資金を確保できれば十分」(同)と言葉に力を込める。
また「保険に入る際は、目的と年齢を考えて入るべきだ」とした上で、「若い経営者ならやり直しがきくので、最低限家族の生活を守れるだけの安い掛け捨て保険で大丈夫だが、高齢の社長で社員が多い場合はやはり法人向け保険で、それなりの保障額のあるものに入ることが必要になる」(同)と話す。
