勃興するベトナム「コンビニ」、双日・ミニストップ連合の勝算
双日は2015年にベトナムのミニストップ運営に参入した。それまでミニストップはベトナム企業と組んで事業を展開していたが、思うように出店が進まずに合弁を解消。その後、新たに設立した運営会社に双日が出資した。
惣菜・弁当、日本食で勝負
同社は店舗拡大に向け、機能の拡充を着々と進めている。総菜などを製造する事業会社「ジャパン・ベスト・フーズ」を立ち上げ、3月に工場を稼働。ミニストップ向けのおにぎりやサンドイッチ、弁当などの製造をスタートした。
ミニストップベトナムの河村憲明副社長は「お菓子や飲料では差別化は難しいが、カウンター周りのフードメニューや、弁当、デザートは差別化につながる」と話す。
商品の独自性を打ち出すことができる総菜や弁当は集客のカギ。ミニストップは利益率の高い総菜や弁当を商品戦略の中心に据え、いち早く投資を実行するなど中食分野を強化した。
ミニストップの店頭には、ジャパン・ベスト・フーズが製造した焼き肉弁当など、日本ならではの商品が並ぶ。毎日早朝に入荷し、夕方にはほとんどなくなるなど、売れ行きも好調だ。
ジャパン・ベスト・フーズの前田恭志副社長は「おにぎりの認知度を上げ、日本食文化を広げたい」と話す。日系のコンビニとして、日本食を前面に打ち出して競争力を高める戦略だ。
また、16年12月には双日とベトナムの物流大手ニュー・ランド、食品卸大手の国分が共同で出資してニュー・ランド・ベトナム・ジャパンを設立。常温、定温、冷蔵、冷凍の4温度帯に対応した物流施設を開設した。
ベトナムは経済成長に伴って消費が拡大しており、ニュー・ランド・ベトナム・ジャパンの袴田和史副社長は「物流施設で取り扱う商品のほとんどが、国内で消費されるもの」と話す。ベトナムでは冷凍・冷蔵倉庫は少なく、コールドチェーンの整備が遅れている。双日は今後の物流需要も踏まえ、コールドチェーンの構築に先手を打った格好だ。
