インテル長友、愛妻に捧ぐ“バースデーPK弾” 志願の7人目で「ちゃんと決められた」

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イタリア杯16強で3部相手に大苦戦… PK戦7人目で長友が決めて辛くも勝利

 インテルの日本代表DF長友佑都が、12日のイタリア杯16強セリエCポルデノーネで今季初の右サイドバックで先発フル出場。

 0-0のまま突入したPK戦で最後となった7人目のキッカーを務めて見事に成功させ、ジャイアントキリングを阻止。平愛梨夫人の33歳の誕生日を自らのゴールで祝った。

「決勝ゴールなんですかね。キーパーを最後まで見て、冷静に決められたかなと思いますね。2年前にもユーベ戦で決めてたんで、冷静に決められたかと思いますけど」

 長友は120分の死闘とPK戦を乗り越えた高揚感から、試合後は声を弾ませた。前節ユベントス戦からスタメン8人を入れ替えたルチアーノ・スパレッティ監督だが、格下相手に追い込まれた。

 0-0のままPK戦に突入し、インテルはDFシュクリニアル、MFガリアルディーニが失敗。4-4で迎えた7人目、先攻の相手が失敗したなか、“決めれば勝ち”のキッカーとして登場したのが、インテルの背番号55だった。

 相手GKの動きを待つと、逆サイドのゴール左にシュートを流し込んだ。大歓声のサン・シーロでジャイアントキリングを阻止し、長友は控えめに仲間と喜んだ。

6人目以降のキッカーは「自分たちで決めた」

「5番まで決まっていて、6番、7番は自分たちで決めて。自分から志願? そうですね、蹴るっていう感じで」

 決勝PKの大役を自ら志願したことを明かした長友。12月12日は、現在妊娠中の愛梨夫人の33歳の誕生日でもあった。

「結果的に最後、バースデー弾になったのかどうなのか分かんないですけど」と照れながらも、「でも、ちゃんと決められて、チームも勝てたんで(良かった)。かなり苦戦して、3部相手でも全員が下がってディフェンスやられると、なかなか厳しいし、あれだけのチャンスを外し続ければ、それはサッカーは勝てないかなと思いますね」と表情を引き締めた。

 長友は直近のリーグ戦4試合で出番なし。この日も左サイドバックではブラジル人DFダウベルトが起用され、長友は今季初の右サイドでの出場となったが、冷静沈着なPK成功とともに、左右をこなせる“万能SB”としてレギュラー奪還へ向けてアピールした。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images