国立がん研が放射線治療にAI利用、「全脳照射」の線量などを自動化
人為的ミスの防止や、条件設定にかかっていた時間の短縮につながる。研究がすすむと、乳がんなど他のがんへの応用も期待される。
脳への転移は乳がんや肺がん、消化器がんなどで多く、神経症状や吐き気などを引き起こす。脳に転移したがんは散らばっているため切除が難しく、症状を和らげるための緩和療法として全脳照射が用いられる。
放射線治療科の小林和馬医師と医学物理士の脇田明尚氏らは、290症例のCT(コンピューター断層撮影装置)画像を活用し、放射線照射の中心点、照射角度、照射範囲の3要素を抽出。照射条件を自動で算出した結果、約8割の設定が問題なく活用可能だった。
現在1例当たり10分程度かかっている条件設定の時間が短縮できる。照射線量などの手入力による人為的ミスがなくなる利点もある。
