「炎獅子」ユニフォームを身に着ける西武の選手たち【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

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球団歌「地平を駈ける獅子を見た」の歌詞をイメージ

 埼玉西武ライオンズは夏の大型イベント「ライオンズフェスティバルズ2017」の期間限定で炎獅子ユニフォームを着用した。このユニフォームを着用した7月21日から8月17日の全24試合(ホーム15試合、ビジター9試合)は20勝4敗、勝率.833という驚異的な数字をマーク。期間中には59年ぶりの13連勝も記録した。クライマックスシリーズ(CS)に2位での出場を目指し、9月13日の敵地楽天戦から21日の本拠地ロッテ戦まで再着用が決定した炎獅子ユニフォームについて、西武ライオンズ事業部長の井上純一氏に話を聞いた。

 埼玉西武ライオンズでは、2012年から2015年までの4シーズンに渡り、夏の大型イベントとして「西武鉄道100年アニバーサリー企画」を実施。期間中には手塚治虫氏とコラボした「ジャングル大帝ユニフォーム」や、西武鉄道2000系車両をモチーフにしたユニフォームなど、毎年期間限定ユニフォームを展開してきた。このイベントに引き続き、2016年からは「ライオンズフェスティバルズ」が実施され、期間中には限定ユニフォームを着用している。

「2016年は武蔵野の大地をイメージした緑をメインカラーとしたユニフォームを採用しました。今年は、埼玉西武ライオンズの球団歌『地平を駈ける獅子を見た』の歌詞にある『炎の色の獅子を見た』の『炎の色の獅子』をイメージし、赤を基調としたデザインにしました」

 ユニフォームのデザインはすぐに決まったが、難航したのはそのネーミングだ。候補には「炎獅子」のほかに「赤獅子」や「フレイム(炎)」「バーニング(燃える)」「闘獅レッド」などが挙がったが、議論の末に、炎のユニフォームをストレートに表現した「炎獅子」に決定した。

「イメージが浮かばなくて、決定するのに相当時間がかかりました。『炎獅子』というのは、なかなか出て来なかったんです。『炎獅子』を挙げたのは、ライオンズフェスティバルズをメインで担当していた職員です。ユニフォームの立ち上げから携わっていましたから、思い入れも強く、原点に戻ってシンプルなネーミングが生まれたんだと思います」

 炎獅子ユニフォーム再着用後も快進撃を見せ、9月18日の本拠地ソフトバンク戦では7点差を逆転し、2試合連続のサヨナラ勝利を飾った。歴史的連勝と驚異の勝率で「幸運のユニフォーム」としてファンに親しまれるようになった炎獅子ユニフォームで新たな歴史を作った今シーズン。CSでソフトバンクに勝利し、最高の形で締めくくることができるか。今後の戦いに期待したい。(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)