中国メディア・今日頭条は24日、米マクドナルドが鶏肉の供給者に対して、ヒト用抗生物質を使用しないよう求めると発表した件について、それが実施される第1次リストに中国が入らなかったことを伝えた。(イメージ写真提供:(C)tangducminh/123RF)

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 中国メディア・今日頭条は24日、米マクドナルドが鶏肉の供給者に対して、ヒト用抗生物質を使用しないよう求めると発表した件について、それが実施される第1次リストに中国が入らなかったことを伝えた。
 
 記事は「今日やって来た情報は、また中国の人びとの心を傷つけるものだった」としたうえで、マクドナルドが2018年以降、世界中でヒト用抗生物質を投与した鶏肉の使用を逐次停止することを発表するも、中国については第1次リストに入れず、「2027年までに全世界で停止」という目標の対象国として扱ったことを紹介している。

 また、中国が真っ先に抗生物質の使用を停止する国のリストに入らなかった理由として、同社が「中国における農業の実情、農業の持続的発展の推進を考慮したもの」とし、マクドナルドの中国法人も「病気の治療において合理的に抗生物質を使用するのは必要なこと。サプライヤーは獣医の指導の下で薬品を使用しており、その用量と用法は中国の関連法規を厳しく守っている」と説明したことを伝えた。

 一方で中国国内の専門家は「中国が他の国と足並みを揃えられないのは、中国では抗生物質が安価で簡単に手に入る、自他ともに認める抗生物質生産大国であるから。そして、抗生物質の耐薬性に対する認識不足によって、人であっても家畜であっても抗生物質に依存しすぎた状態になっていることによるものだ」と解説したことを紹介している。

 記事を読んだ中国のネットユーザーは、「これは本当にマクドナルドのせいではない」、「言ってしまえば、中国の食品安全基準が低いということだ」、「中国をリストに入れたくないわけではない。中国のどこを探しても、抗生物質を使っていない鶏肉を見つけることができないのだ」といったコメントが寄せられた。中国国内では抗生物質を使用しない鶏肉がすぐには手配できない状況であり、来年からの使用停止はさすがに無理だと認める人が多いようだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)tangducminh/123RF)