良質な脂肪分が豊富に含まれることから、「森のバター」の愛称で親しまれるアボカド。魚介類や肉類との相性が良いため、飲食店はもちろんのこと、ご家庭の食卓に並ぶ機会も増えているのではないでしょうか。

 そして最近では、大手外食チェーンやコンビニエンスストアも、アボカドの魅力に着目。その美容効果などを前面に押し出した牛丼やサラダ、さらにはピザまで(!)登場しています。

 健康や美容の面から見た、アボカドの魅力とは何でしょうか。オトナンサー編集部では、料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに取材しました。

ビタミンEや果物トップクラスの食物繊維

 まずアボカドに含まれる主な栄養素と、その効果は以下の通りです。

【オレイン酸】

 アボカドに豊富に含まれる主要脂肪酸。悪玉コレステロールの低減や、腸の収縮運動を促進して便秘解消に役立つほか、血液サラサラ効果もあります。

【ビタミンE】

「若返りのビタミン」とも言われ、抗酸化作用や血流改善による冷え予防のほか、女性ホルモンのバランスを整えるなど、美容効果も注目されています。

【β-シトステロール】

 コレステロールの吸収を抑制、または低下させる効果があります。

【グルタチオン】

 肝臓の解毒作用を持つ抗酸化物質で、デトックス効果があります。

【食物繊維】

 アボカドに豊富に含まれる水溶性食物繊維は、血糖値上昇を抑えて腸内環境を整えるのに役立ちます。ゴボウ1本分に匹敵する含有量は、果物の中でもトップクラスです。

淡白な魚介類とベストマッチ

 こうしたアボカドの魅力に注目した商品が、外食チェーンやコンビニエンスストアから、発売されています。

 牛丼チェーンのすき家は2016年9月、ケイジャンソースを使った「アボカド牛丼」(並盛490円)をリリース。ビタミンや食物繊維などを豊富に含むアボカドが「食べる美容液」として、女性に人気である点に着目したといいます。

 またコンビニ大手のセブンイレブンは、アボカドを使ったサラダ「アボカドのスパイシーコブサラダ」(398円)と「海老とアボカドのチョップドサラダ」(480円)を販売しています(一部店舗除く)。

 さらにアボカドを使ったピザも登場します。宅配ピザチェーンのドミノ・ピザは3月13日〜6月中旬の期間限定で、タコとアボカドにバジルソースを合わせた「アボカドとタコのサラダピザ」(M2600円、L3900円)を販売予定。やはり、アボカドの持つ高い美容効果に注目したといいます。

 魚介類や肉類と相性の良いアボカドですが、関口さんによると、そのクリーミーで濃厚な味わいはとりわけ、マグロやタコ、エビなど淡白な魚介類とベストマッチだそう。ドミノ・ピザの「アボカドとタコのサラダピザ」について、関口さんは「タコはビタミンA、E、B群が豊富で、美肌作りに必要な栄養素が含まれています。アボカドと一緒に食べることでダイエットや美肌効果、血液の浄化、疲労回復、アンチエイジングなどが期待できます」と話しています。

(オトナンサー編集部)