日ハム・大谷の意外な年俸の低さは、あの主力選手への残留要請シグナルなのか?
5日に行なわれた契約更改の席で、球団から来季のポスティングによるメジャー挑戦を容認された日本ハムの大谷翔平。この話題の陰に隠れた感はあるが、大谷の来季年俸(2億7千万円)の意外な低さは、記者のみならず、ファンの間でもちょっとした物議を醸した。
「二刀流で優勝に貢献してMVPも獲得とあって、年俸も今季の2億円から3億円突破は堅いと見られていた。大谷がいくらお金に執着がないとはいえ、あの活躍でたった7千万円アップではかわいそうですよ」(スポーツ紙記者)
もともと日本ハムの年俸査定は他球団以上にシビアで、少々の活躍ではアップさせないことで知られる。
「親会社から資金提供を受けている球団が多いなかで、日本ハムは独立採算をとっているチームのひとつ。そのため選手の年俸総額も25億円以内に抑えることを徹底している。主砲の中田翔も期待した3億円には届かず、2億8千万円で渋々のサインでした」(テレビ局関係者)
ここでミソとなるのは、大谷の年俸が中田よりも1千万円安く抑えられたこと。
「日本ハムは“チームの顔”とか“ベテラン”といった理由で年俸のバランスを取らない。今年の活躍、貢献度では誰が見ても中田より大谷のほうが上なのに、年俸で中田を超えられなかったのは不可解ですね」(前出・スポーツ紙記者)
そこで取り沙汰されるのが、来オフの中田の去就だ。
「来オフでFA権を取得する中田は、他球団への移籍をもくろんでいるともっぱら。もちろん球団幹部もそれを把握していますが、“去る者追わず”がハムの伝統的なスタイル。中田に対しても同様です」(スポーツ紙デスク)
ところが球団は今回、大谷の来オフのポスティングでのメジャー行きを事実上、認めてしまった。つまり、このままだと投打の看板選手が同時に流出してしまう可能性が出てきたというわけだ。
「そこで例外的に、中田だけ引き留めにかかったのでは。たとえ1千万円でも中田が上でチーム最高年俸という“花”を持たせたのは、残留要請のシグナルですよ」
来オフに向けた駆け引きは早くも始まっている。