【警告】鹿島=なし ナシオナル=チャラレス(56分)、ウリベ(71分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】曽ケ端準(鹿島)

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[クラブW杯・準決勝]アトレティコ・ナシオナル0-3鹿島アントラーズ/2016年12月14日/吹田スタジアム
 
【チーム採点・寸評】
鹿島 7
 20分以降、立て続けにピンチを迎えるもこれを防ぐと、30分にはビデオ判定で西がエリア内で倒されたとジャッジされ、PKを獲得。これを土居が冷静に沈めて、先制に成功する。さらにその後も攻め込まれ、何度も危ない場面を迎える。しかし、曽ケ端のビッグセーブや相手のシュートミスに救われ、リードして前半を終える。
 
 迎えた後半もスタートから劣勢の展開。前半以上に危険なシーンを作られた。個の勝負でなかなか勝てなかった点は反省材料だが、全員が身体を張ってゴールを死守。守備陣の頑張りに攻撃陣が応え、遠藤が追加点、途中出場の鈴木がダメ押し。チーム一丸となって日本勢初の決勝進出を決めた。
 
【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ケ端準 7
MAN OF THE MATCH
6分の強烈なミドルシュートのほか、43分の決められてもおかしくない一撃をストップ。その他にも再三に渡り好守を見せ、後半はさらに攻め込まれる展開となったが、最終ラインの背後のスペースも確実にケア。セービングやハイボールの処理は最後まで安定していた。
 
DF
22 西 大伍 6.5
相手のパスを完全に読み切り、先手を取るディフェンスが光る。エリア内で倒された場面は流されたが、その後のビデオ判定でPKとジャッジされた。
 
23 植田直通 6.5
セーフティなクリアでピンチを未然に阻止。球際でも負けず、クロス対応も問題なかった。35分にはCKのチャンスにドンピシャのヘッドを放つも、これは相手GKの好守に阻まれた。本職の守備では身体を張って何度も撥ね返した。
 
3 昌子 源 6.5
24分には、至近距離から撃たれたシュートをゴールラインぎりぎりでクリア。敵のCFと見応えあるマッチアップを展開し、激しくも冷静なディフェンスで食い止めた。防戦の後半は鬼神のごとくゴール前に立ちはだかった。
 
16 山本脩斗 5.5
相手の右ウイングへの対応で苦戦し、自分のサイドからピンチを作られた。しっかりと相手に寄せていても、簡単に入れ替わられるシーンも。
 
MF
25 遠藤 康 6.5
序盤から積極的にプレーに絡み、攻撃にリズムをもたらす。13分の決定的なチャンスは得意の左足でシュートも、枠を捉え切れなかったが、終盤の決定機では相手GKと交錯しながらも、落ち着いてヒールで流し込んだ。
 
10 柴崎 岳 6.5
18分には自ら持ち込んでGKと1対1のビッグチャンスを迎えるも、惜しくもブロックされる。シンプルだが効果的なパス出しで攻撃陣に前を向かせた。狙いすましたプレスバックも良かった。
 
40 小笠原満男 6.5(58分OUT)
素早く攻守を切り替え、相手の侵入を遅らせ、ルーズボールも回収と、中盤のフィルター役として大きな働きぶり。スルーパスも果敢に狙った。
 
13 中村充孝 5.5
フィニッシュワークで判断の遅れが散見。相手を背負った状態で思うようにキープできず、攻撃面で苦しんだ印象。守備は精力的にこなした。
 
FW
8 土居聖真 6.5
PKを確実に決めて先制点をゲット。流れの中では、サイドに流れて攻撃に広がりをもたらす。局面の勝負では相手を抜ききれなかった。
 
18 赤崎秀平 5.5(54分OUT)
最前線でスタンバイ。良い形でボールを受けて直線的にゴールを狙う姿勢は評価したい。ただ、この日は結果を出せなかった。
 
交代出場
FW
33 金崎夢生 7(54分IN)
後半の早い時間帯に投入される。緩急をつけたプレーで相手DFに脅威を与え、強引に縦を狙うドリブルで時間を作り、守備陣を助けた。攻守両面で存在感を放ち、鈴木のゴールをアシストしたクロスは力強く、正確だった。
 
MF
6 永木亮太 6(58分IN)
防戦一方の厳しい状況のなかでピッチに立つ。中盤の深い位置から自慢の駆動力を武器にボール奪取を狙った。
 
FW
34 鈴木優磨 6.5(84分IN)
途中出場してすぐ、金崎のお膳立てから試合を決定づけるチーム3点目。限られたプレータイムのなか、躍動感に溢れるプレーで前線を活性化させた。
 
監督
石井正忠 6.5
早めにカードを2枚切り、チーム全体の活動量を落とさずに、劣勢の時間帯を耐えしのぐ。そして、途中出場の金崎と鈴木のコンビでチーム3点目をゲット。見事な采配でファイナルへと駒を進めた。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)