デスクトップでもタブレットでも利用できる待望のWindows 10用OneDriveアプリが再登場

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Windows 10ではOneDriveはエクスプローラに統合され、専用のOneDriveアプリは提供されていなかった。
このため、特にタブレットモードでOneDriveを利用するのは、少し面倒だった。

しかし、5月16日にWindowsストアで最新のUWP版OneDriveアプリが公開された。
これを利用すれば、これまでの不便さは解消できる。
また、デスクトップでも使えるので、OneDriveを積極的に活用したいユーザーには待望のアプリといえるだろう。

ここでは、機能や操作性を簡単にレビューしよう。

●Windows 10で使えるストアアプリ版のOneDriveアプリが再登場
OneDriveはマイクロソフトが提供するクラウドストレージサービスだ。無料で5GBまで利用できて、クラウド版のOfficeであるOffice 365を利用すれば、1TBまで利用できる。

Windows 10ではエクスプローラにOneDriveが統合されたが、Windows 8.1に用意されていたWindowsストア版のOneDriveアプリはなくなった。
このため、OneDriveとの同期はできるが、OneDriveのクラウド上のファイルを管理するには、Webブラウザを起動してOneDriveにアクセスする必要があった。また、タブレットモードでOneDriveを活用するのが面倒だった。

それが、5月16日、UWP版のOneDriveアプリが公開され、Windowsストアから無料でダウンロード可能になった。これにより、Webブラウザを使わなくてもOneDriveアプリでファイル管理が可能になり、タブレットモードでの使い勝手も向上した。

なお、「UWP」とは「Universal Windows Platform」の略で、Windows 10が動いていれば、パソコン、タブレット、スマートフォンなど端末の種類によらず動作するアプリのことだ。

厳密にはWindows 8.1世代のストアアプリとは別物だが、利用する立場からは、Windows 8.1からつづくWindowsストアアプリの最新版と考えて問題ない。


Windowsストアで公開されたUWP版のOneDriveアプリ


●ドラッグ&ドロップにも対応したUWP版OneDriveの機能
公開されたOneDriveアプリは、Windows 10の他のストアアプリと同様に、デスクトップでも実行できる。ウィンドウサイズも自由に変更できるので、従来のデスクトップアプリに慣れたユーザーも、違和感なく利用できるだろう。

用意されている機能は基本的なものに絞られている印象だ。
左側のメニューでは「すべてのファイル」「写真」「最近のドキュメント」「共有」などを切り替えられる。
右上のボタンで実行できるのは、ファイルの追加、ファイルの選択、並べ替え順序の変更、新規フォルダの作成などだ。
なお、ファイルを追加するときは、エクスプローラからアプリウィンドウにドラッグ&ドロップすることもできる。


左側のメニューで「すべてのファイル」「写真」「最近のドキュメント」「共有」などを切り替えられる。



右上にはファイルの追加や選択のボタンが並ぶ。[…]ボタンをクリックすると、すべての機能が表示される。



ファイルをクリックするとビューアで表示される。



ドラッグ&ドロップでローカルのエクスプローラからファイルをアップロードすることもできる。


フォルダ・ファイルの共有も簡単だ。
フォルダ・ファイルを選択したら、右上で[共有]ボタンをクリックし、共有する相手を招待したり、共有用のリンクを作成したりすればいい。

少し気になったのは、フォルダ・ファイルの選択だ。
右上で[選択]ボタンをクリックすると、フォルダ・ファイルの選択モードになる。
フォルダ・ファイルを選択し、まとめてダウンロードしたり削除したりできるのだが、選択モードを解除する方法がわかりづらい。
再度、[選択]ボタンをクリックすれば解除できそうなものだが、それができないのだ。
解除するには、次のいずれかの操作が必要になるので注意してほしい。
・ウィンドウの左上の青い[←]ボタンをクリックする
・キーボードの[Esc]ボタンを押す


フォルダ・ファイルを選択するモード。選択後、共有や削除ができる。選択モードを解除するには、左上の青い[←]ボタンをクリックするか、[Esc]キーを押す。



共有の設定。ユーザーを招待したり、リンクを作成して共有したりできる。


とはいえ、無料で使えるOneDriveの専用アプリが提供された意味は大きい。
選択解除のように、少し使いづらい操作もあるが、今後のバージョンアップで改善、機能強化されていくと思われる。

OneDriveはWindows 10の標準機能だから、利用しないともったいない。新しいOneDriveアプリを導入して、ぜひ積極的に活用してほしい。


井上健語(フリーランスライター)