中国の上海総合株価指数が24日、8%を超える下げ幅を記録し、2015年の上昇分がすべて消し飛んだと伝え、中国メディアの和訊網は、「上海総合指数の急落はただの調整か、それとも暴落の前兆」かを考察する記事を掲載した。また上海総合株価指数は一時3000の節目を割り込んだ。(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)

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 中国の上海総合株価指数が24日、8%を超える下げ幅を記録し、2015年に入ってからの約8カ月間の上昇分がすべて消し飛んだと伝え、中国メディアの和訊網は、「上海総合指数の急落はただの調整か、それとも暴落の前兆」かを考察する記事を掲載した。また上海総合株価指数は一時3000の節目を割り込んだ。

 記事は、中国政府が23日に年金基金の総資産のうち、最大で30%までを株式に投資することを認めると発表したと伝え、「6000億元(約11兆2460億円)もの年金基金が株式市場に投じられる可能性があった」ことを紹介。

 続けて、年金基金が株式市場に投資されることが認められたことは相場の下支えになるはずだったとしながらも、「24日の取引では上海総合指数は上昇するどころか、むしろ大幅に下落した」と指摘。上海総合指数が再び暴落したことに対し、市場では不安感が高まっていると指摘し、「かつての下落幅を上回る暴落は正常な調整なのか、それとも大暴落の前兆なのか」と疑問を投げかけた。

 さらに記事は、米国で利上げを控えるなか、中国株式市場はすでに「世界の相場と歩みを同じくしている」と主張し、米国や欧州などでも株価が大幅に下落していることを指摘。

 また、今回の世界同時株安においては、投資家心理を示し、恐怖指数とも呼ばれるVIX指数が急上昇し、ドル高と金価格の上昇、さらには米国の長期金利の指標となる米10年物国債利回りが急低下したことを指摘し、「世界でリスクオフが進んでいる」と伝え、「こうした特徴は過去の世界同時株安でも起きたことだ」と指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供)