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だが、報告によれば他の都市が世界ランクで上昇してきている。

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スタートアップのエコシステムに関する新たな世界ランキングで、トップ3がシリコンバレー、ロサンゼルス、ニューヨークと、全てアメリカの都市がランクインしている。テック企業のベンチマーク調査を行うCompassのStartup Genomeによるデータだ。

同社は、世界の各地域がどの程度トップクラスのテック系人材を育成しているか、利益になる事業を行っているか、海外市場に進出しているかに基づいてランク付けをしている。ホームと呼べる場所を探しているテック系スタートアップにとって、同社の最新報告は非常に興味深いだろう。おそらく驚くべき点はないだろうけれども。

Compassの調査結果によれば、シリコンバレーは実質的に、他地域にとっての基準となっている。

ベイエリアの恵まれている点

Compassの調査結果

2年にわたり、サンフランシスコにある地域が、全スタートアップ企業の半分近くの「出口」(注:買収や新規株式公開)を占め、47%であった。ロンドンは大きく差をつけて10%で2位にランクインし、ロサンゼルスは知名度を上げるのに苦戦し、6%である。

シリコンバレーのテック企業の総GDP(国内総生産)は5,350億ドルにものぼり、北米のGDP平均4,300億ドルをもしのぐ。アメリカの大都市にあるスタートアップは平均で4,000であるのに比べ、シリコンバレーにおいては14,000〜19000だ。

Compassの調査結果

しかし、グーグルやアップルの近くに住むのは安くない。また、社員一人当たりの給与が北米平均が91,000ドルであるのに比べ、この地域の社員に対し、企業は年間約118,000ドルを支払わなければならない。だが、急速に成長するスタートアップで働いた経験のある創業者は、この地域に全国平均のほぼ2倍いる(それぞれ35%、17%)。

谷(バレー)を越えて土地探し

カリフォルニア州やニューヨーク以外のテック企業にとって良いニュースもある。業界全体で見れば、パイは世界規模で、目覚ましいペースで拡大しているということである。シリコンバレーの成長を追い越している地域もあるほどだ。

「…ここ2年間でシリコンバレーは45%の割合で成長しているのに対し、その他多くのエコシステムでは、はるかに速いペースで成長している」とCompassは述べている。 「ロンドンは同じ期間で4倍となり、ベルリンは(Rocket InternetとZalandoという二つの企業が大きな株式公開を行ったのが主な理由で)20倍に成長した」。

ベルリンは2012年には6位、2015年には9位にランクインしている。アムステルダムとモントリオールは、国際的に急上昇し、それぞれ19位と20位に登場した。

アメリカの他都市については、豊富な人材や成功したスタートアップの数などの要素を検討すると、オースティンやテキサスがさらにいっそう魅力的に見えてくる。音楽と技術会議のメッカ、South By Southwestのホームであるオースティンは新たに世界ランキングに加わり、14位にランクしている。

まとめよう。ベイエリアは、スタートアップの世界で最も派手な場所かもしれない。だが、野心的なテック系ワーカーがそこを舞台にすることは望まず、またそうすることもできないのなら、その他の選択肢をよく検討することも可能だ。他地域は急速に成長している。いつかシリコンバレーと互角の勝負をする日も来るかもしれない。

レポートの全体はCompassのサイトで表示することができる。

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トップ画像提供:Patrick Nouhailler

Gregory Ferenstein
[原文]