20日、帝国ホテルでウィルス除去機能つき「業務用空間清浄システム」を発表した三洋電機の野中ともよ会長(右)と群馬県衛生環境研究所の小澤邦寿所長(撮影:佐谷恭)

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三洋電機<6764>は20日、ウイルス除去機能を搭載した「業務用空間清浄システム」を2月1日から発売すると発表した。

 同商品は、水道水を分解してできる電解水を浸透させた「除菌エレメント」に空気を通過させることで除菌する「α電解水除菌システム virus washer」機能を搭載している。同社と共同開発した群馬県衛生環境研究所などの検証実験によると、「除菌エレメント」に空気を1回通過させるだけで、99%以上の浮遊ウイルスが抑制されるほか、花粉やダニのふん、死骸などのアレルギー物質の抑制にも効果があるという。

 フィルターなどでウイルスを“捕獲”するのではなく、電解水により“無害化”するのが特徴。空気の通過時に、フィルターに含まれる水分が気化されるため、1時間あたり約1リットルの加湿効果もある。最大で1分あたり8立方メートルの空気を清浄できる。学校の教室(約180立方メートルと想定)なら、1時間に2.7回空気を循環させる。

 同日、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれた新商品発表会で、野中ともよ会長は、快適な暮らしと地球環境への配慮を掲げた新経営ビジョン「Think GAIA(シンク・ガイア)」をあらためて説明した。シンク・ガイアは環境・エネルギー・ライフスタイルの3つのプログラムで構成されるが、エネルギー分野の「eneloop(エネループ)」、ライフスタイル分野の「Xacti(ザクティ)」に続き、環境分野でも商品を出したことで、野中会長は「総合家電メーカーから環境・エナジー先進メーカーに、目標どおり移行している」と成果を強調した。

 希望小売価格は29万8000円。初年度の販売目標台数は10万台という。【了】

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