NHK経営委員会紹介ページより

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 やしきたかじんさんと未亡人・さくらさんの物語『殉愛』(百田尚樹氏著、幻冬舎)を巡るトラブルについて、ついに今週、各週刊誌が一斉に報じた。2014年11月7日の同書発売直後から、たかじんさんの利権や遺産を巡ってさくらさんには様々な「疑惑」が持ち上がっていた。

 まず百田尚樹氏は12月11日発売の『週刊文春』(文藝春秋)に手記を寄せ、前週に掲載された林真理子氏のエッセイに対する反論を展開。さらに同日の『週刊新潮』ではたかじんさんの長女やさくらさん本人のコメントも掲載している。

「ようやく週刊誌が疑惑にメスを入れるかと思ったら、内容は完全にさくらさんや百田氏寄りのもので、がっかりしました。遺産に関して長女の取り分がなかったことは『たかじんの遺志を守ろうとしただけ』と、『殉愛』と同じ主張を展開。またネットで話題になっていた、さくらさんがイタリア人男性との“重婚疑惑”や、たかじんさん直筆とされるメモの真偽についても、専門家の分析で完全にたかじんさんのものと断定しています」(芸能ライター)

 さらに翌12日発売の『フライデー』(講談社)では、なんと「袋とじ」でさくらさんの手記が掲載され、同じくネット上の疑惑に反論。さらにはたかじんさんの遺言状まで公開されており、たかじんさんが死の間際、長女に遺産を渡したくないと発言した旨も記されている。

若い記者「たかじん問題で週刊誌の役割は終わった」

 一方で、一連の騒動の火種のひとつとなっている百田氏のTwitterが、同日に更新された。「某誌からインタビュー依頼が来た。たかじん氏の娘の主張に対して返答をということだが、これに答えるのはいささか躊躇する。私は晩年のたかじん氏が娘に対してどんな気持ちでいたかを知っている。自筆メモも遺言書も見ているし、肉声テープも聴いている。内容が強烈過ぎて本には書かなかったほどだ…」というツイート内容だ。

 これに対してネット上では、

「相手を取材せずに批判するとは、ノンフィクション作家失格」

「ホント先生しっかりしてくださいよ。片側からの情報ではなんとでも言えます。世の中には多くのマインドコントロールもあります。どんな事情であれ、自分の娘に不幸を望む人がいますか?本の中でも行き違いとも書いてたじゃないですか?ホントしっかりしてください」

「何故テープなんかに録音する必要があったのでしょうか? 普通いちいち人の悪口なんかテープに残す理由なんて無いやん。百田さんも自分の娘さんや息子さんの悪口、録音されているのですか? 誰が聞いても本間おかしな話」

 など、やはり百田氏を批判するツイートが殺到している。一方で今回の騒動で主要週刊誌が軒並み「さくら擁護」を展開したことで、現場の若い週刊誌記者や編集者の間ではシラケムードが漂っており、現場の人間でさえ「週刊誌の役割はもう終わった」と自嘲気味に話しているという。

 ともあれ、こうしたネットの反響を観る限り、もはやたかじんさんの意思や遺産の行方云々ではなく、各メディアをバックに付けて一方的な主張を展開する、百田氏とさくらさんの“贖罪”が第一に求められているのではないだろうか。

(文・一樹守)