ザッケローニ監督 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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僕はコロンビア戦にはやり方次第で勝てたと思っています。それだけに残念でなりません。確かにコロンビアとは差がありましたが、それ以外にも考えるべきことがありました。

まずコロンビアは1.5軍と言ってもいい相手でした。しかも前半のアディショナルタイムに同点に追いつき、流れとしては悪くなかったと思います。

ただ、この代表チームの約1/4の失点は後半立ち上がりの15分に生まれています。それに相手はメンバーを変えてきました。前半の勢いを持続したいという気持ちはわかりますが、プレスをかけるのは後半立ち上がりだけにして、もっと慎重に試合を進めれば良かったのではないかと思います。

また、試合開始当初、日本は戸惑っているようでした。これは相手の布陣を読み違えていたのだと思います。情報戦でも後れを取っていたのではないでしょうか。

それからこの大会では度々指摘してきたことですけれど、ザッケローニ監督の交代策は最初から決められているような感じがして、効果的ではなかったと思います。代えた選手がリズムを変えることがなかったのです。

もちろん、日本代表はコロンビアのように攻めるときは攻め、守るときは引いて守るという戦い方のメリハリはありませんでした。ずっと同じペースで90分間行くと疲れてしまっていたかもしれません。それでも、僕は勝てた試合を落とした気がしてなりません。

それでも、最後の試合にやっと自分たちの戦い方――高い位置を取って主導権を握り、攻撃的にプレーするというスタイルを見せられたことだけはよかったと思います。せめて、それだけが救いだったと言えるでしょう。

【撮影/岸本勉・PICSPORT】

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