入江陵介

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13日に大会が終了した競泳日本選手権では、2012年のロンドン五輪で銀メダル2つ(200m背泳ぎ、400mメドレーリレー)、銅メダル1つ(100m背泳ぎ)を獲得した入江陵介が200m&100m背泳ぎで2冠を達成した。

しかし、今大会後「止まっていた時計が動きはじめた」と語っている通り、入江にとってロンドン五輪後の2年間は引退も頭をよぎる苦しい日々だったという。14日放送、「NEWS23」では「競泳界の貴公子・入江陵介 どん底からの復活劇」と題し、入江に行ったインタビューの模様を放送した。

「エースだとか中心って言われても、自分の中では金メダルも獲ってないし、2番手、3番手の選手が真ん中に居ていいのかなっていう、自信を持ちきれない部分が凄い強くて・・・」。こう切り出した入江は、五輪後についても「ロンドンオリンピックが集大成っていう気持ちも少しあったので、またすぐ次にっていう気持ちにはなれず、燃え尽き症候群なのかもしれないですけど、目標が定まり難いというか・・・」と真情を吐露した。

事実、2013年は4月の日本選手権100m背泳ぎで国内3年振りの敗戦を喫すと、8月の世界選手権では100m、200m背泳ぎでいずれも4位とメダルには手が届かず。また、9月には椎間板ヘルニアを患い、泳ぐことさえできない時期もあった。

「自分自身なんのためにやってるのか分からなかったりとか、こんなに苦しいなら引退した方が楽なんじゃないかなっていう瞬間っていうのもあったり色々考えて」と振り返った入江だが、先のソチ五輪で「自分がオリンピック出る立場の時は、絶対メダル獲らなきゃ意味がないとか、いい結果残さないと恩返しできないという気持ちが出てたけど、そうじゃないんだって。応援する立場になってみて一生懸命やってる姿ってこんな凄いんだ。結果じゃなくて一生懸命やろうって考え方が変わりました」と明かすと、「身体を一から作ることに向き合うこともできたので、泳げない時があった分、泳げることが今はすごい嬉しくて色んな経験ができた一年だったので無駄じゃない一年だった」と総括、更なる活躍を誓った。