4月9日、Windows XPのサポート終了! それでもXPを使い続けるならコレだけは確認を!

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2014年4月9日、Windows XPのサポートが終了する。それでも、Windows XPを使い続けるなら、最低限、セキュリティ対策ソフトは入れておきたい。しかし、そもそも、セキュリティ対策ソフトは、サポートの終わったWindows XPをサポートし続けるのだろうか? そこで今回は、4月9日以降のセキュリティ対策ソフトの動向をまとめてみた。

●サポート終了そんなこと言ったって……
2014年4月9日、Windows XPのサポートが終了する。サポート終了後は、セキュリティ修正パッチが提供されなくなるため、マルウェア感染のリスクが高くなる。痛い目に遭いたくなければ、さっさとWindows 7/8.1にバージョンアップすべきである。以上!

「そんなこと、わざわざ言われなくてもわかってるわい!」という声が聞こえてきそうだが、現実問題として「お金がないから買い換えできない」人もいれば、タブレット全盛のいま「もうパソコンはいいよ」という人もいるだろう。企業の中には「そんなこといっても、ウチのシステムはWindows XPでしか動かないんで……」というところもあるはずだ。

では、2014年4月9日以降、Windows XPを使い続けるにはどうしたらいいだろうか? 1つはネットワークから隔離したスタンドアロン環境で使うことだ。Windows XPでしか動かないCADソフトなど、特殊なソフトを安全に利用するには、おそらくそれが最も現実的だ。

しかし、いまどきネットワークにつながっていないパソコンを使っても、まともに仕事にはならないだろう。ネットワークにつなぐなら、最低限、セキュリティ対策ソフトは入れておくべきだ。というわけで、Windows XPサポート終了後の主要セキュリティベンダー4社の対応をチェックしてみた。

●シマンテック〜当分の間、Windows XPのサポートを継続する
個人向けについては、以下の製品の最新版について「当分の間、Windows XPのサポートを継続する」と説明されている。ただし、「当分」がいつまでかは明記されていない。以下の製品を使っている場合は、シマンテックからのアナウンスに注意を払っておいた方がいいだろう。
・ノートン アンチウイルス
・ノートン インターネットセキュリティ
・ノートン 360
・ノートン 360 マルチデバイス
・ノートン セキュリティ
・ノートン セキュリティ with バックアップ

企業向けとしては、Symantec Endpoint Protection(SEP)の対応が このページに掲載されている。製品のサポート期間中は、ウイルス定義ファイルや製品アップデートが行われるとある。


筆者が持っているノートン 360。当分の間、Windows XPのサポートを継続する


●トレンドマイクロ〜個人向けは2015年12月31日まで、企業向けは2017年1月30日まで
個人向けは2015年12月31日まで、企業向けは2017年1月30日まで、ウイルス定義ファイルの提供や製品サポートが行われる。具体的な製品名は次のとおりだ。

※個人向け製品(2015年12月31日まで)
・ウイルスバスタークラウド

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※企業向け製品(2017年1月30日まで)
・ウイルスバスターコーポレートエディション
・ウイルスバスタービジネスセキュリティ
・ウイルスバスタービジネスセキュリティサービス
・Trend Micro Portable Security


●マカフィー〜個人向けは2015年の下半期までサポート予定
個人向けでは、次の製品について、バージョン12.8のサポート終了までの間、Windows XP上でのサポートが継続される。期限は明記されていないが、バージョン12.8のサポート終了は、2015年の下半期を予定しているとのことだ。
・マカフィー トータルプロテクション
・マカフィー インターネットセキュリティ
・マカフィー アンチウイルス プラス
・マカフィー セキュリティセンター
・マカフィー PC セキュリティセンター

企業向けには、 このページに製品ごとの詳細なサポート情報が掲載されているので、そちらを参照していただきたい。


●カスペルスキー〜最短でも2016年1月末までウイルス定義ファイルの配信を継続
個人向け、企業向けともに、以下の製品について、最短でも2016年1月末までウイルス定義データベースの配信を継続することが発表されている。

※個人向け製品
・カスペルスキー インターネットセキュリティ2014
・カスペルスキー アンチウイルス2014

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※企業向け製品
・Kaspersky Endpoint Security 10 for Windows
・Kaspersky Endpoint Security 8 for Windows(CF2)


●それでも危険なことに変わりはない
ここまで見てきたように、Windows XPのサポート終了後も、とりあえずセキュリティ対策ソフトは対応してくれるようだ。とはいっても、「これで安心」とはとても言えない。 

マイクロソフトからセキュリティ修正パッチが提供されない以上、4月9日以降、もしも不具合が見つかったら、いくらセキュリティ対策ソフトを入れていても、非常に危険であることは変わりない。

セキュリティ対策ソフトは、あくまでもWindows XPから次に移行するまでのあいだ「緊急避難的措置」と考えた方がよいだろう。マイクロソフトの回し者ではないが……素直にバージョンアップしましょう。

Microsoft社のサポート終了後のWindows XPコンピュータに対する保護について
Windows XPサポート終了に伴うSymantec Endpoint Protection(SEP)の対応について
トレンドマイクロ、Windows XP向けエンドポイント製品のサポート対応を発表
Windows XP利用ユーザが安全に新OSへ移行できるよう支援

マカフィー〜個人向けは2015年の下半期までサポート予定
マカフィー企業向け製品サポート
カスペルスキー サポート


井上健語(フリーランスライター)