日本テレビ「アナザースカイ」(27日放送分)では、ボストン・レッドソックスに所属する上原浩治が出演、ボルチモアにある自宅の様子を公開した。

「テレビが入るのは初めてです」という上原。一年の大半をボストンのホテルで過ごす生活だが、2009年にボルチモア・オリオールズへ移籍して以来、現在も自宅はボルチモアにあり、2年前からは郊外の庭付き一戸建ての豪邸に住む。広い庭には公園にあるような子供用の遊具設備もあり、休日は息子・一真君とのキャッチボールが日課となっている。

「一番は一軒家に住みたかった。日本に居た時、プロに入る前は団地住まいだったんで一軒家に住むのが憧れだった」という上原だが、メジャー5年で既に3チームを渡り歩いている現状においては「メジャーというのは毎年どこに行くか分からない中でやってますから、その中でも子供が学校とかに行っているのであれば、なるべくそこを動かさないようにしたいということもあったし、気に入ってるみたいなのでそれをあえて動かす必要もないと思ったので、動くのであれば自分だけ動けばいい」と、息子のことを最優先に考えての決断だという。

また、番組では自身のメジャー5年間を振り返った上原。今シーズンこそ世界一のクローザーとして大活躍を果たしたが、この5年間は選手生活も危ぶまれる右肘のケガ、復帰を果たすも中継ぎへの降格、テキサス・レンジャーズへの電撃トレードなど苦難の連続だった。

「辛いのはずっと辛いですね。1年目、確かに初勝利は挙げましたけど、6月くらいに肘が飛んじゃいました(右肘腱部分断裂)から。そこから苦しい戦いが始まりました。その時は野球は楽しいとは全く思わなくなりますから。一回どん底じゃないですけど、何もかも楽しくなくなります」と話す上原。逆境を乗り越える思考法については「自分の中でライバルを作って、そのライバルが活躍しているのを見て、もう一回自分もやりたいなっていう想いで。ジャイアンツ入った時はポジションは違いますけど、(高橋)由伸っていう同級生をずっと意識してやってました。こっち来た時は、(川上)憲伸と時期が一緒だったんで。リーグがちょっと違いましたからなかなか会う機会はなかったですけど、彼のことを気にしながら毎日奮い立たせてきました」と明かす。

その他にも、上原は「辞めてからは旅行行きたいですね。日本帰ったら温泉も行きたいし、そういうのは現役中は我慢しているんで。なにもかも、そういう楽しみを我慢して野球を頑張る」、「アメリカの生活は正直嫌なので。言葉が通じないのが一番辛いですから」などと本音を吐露。アメリカでの過酷な生活ながらも、番組の最後には「結局、野球が好きだってことですよね。家族であり、応援してくれる人たちのためっていうのもありますけど、自分が野球が好きだと。1年でも1日でも長くやっていきたい」と締め括っている。