2月11日(月)、アニメミュージック界を牽引してきた5人組ユニットJAM Projectのライブが、大阪城ホールで行われた。昨年南米ツアーをはじめ、世界中で活躍していたJAM Projectによる約1年振りの日本でのワンマンライブとなり、会場を埋め尽くした熱狂的なファンを喜ばせた。『JAM Project Premium Live 2013 THE MONSTER’S PARTY』と題した本グループ初のアリーナ・ライブツアーは、次回2月24日(日)に行われる横浜アリーナ公演にて完結する。

JAM Projectは、ドラゴンボールZの主題歌で知られる影山ヒロノブさんを中心に、遠藤正明さん、きただにひろしさん、奥井雅美さん、福山芳樹さんの5人で構成される実力派シンガーグループ。結成14年目にして初の規模となる今回のアリーナ・ライブツアーの初日は、大阪城ホールで幕を開けた。本ライブでは、昨年11月に発売された9枚目のベストアルバム「THE MONSTERS」を掲げ、新旧織り交ぜた代表曲を数多く披露し、パワー全開のステージが繰り広げられた。



今回、大阪城ホールと横浜アリーナという2つの大きな会場のみでライブを行うことにしたのは、“モンスター級のステージ作り”をコンセプトにしたとのこと。バックに立体的に配置されたLEDビジョン、アリーナ席にせり出した花道、そして左右に大胆に設置されたプロジェクション・マッピングのセットなど、アニメミュージック界が誇るベテランシンガーたちに似合う豪華な造りを実現。冒頭から爆発的な盛り上がりを見せた会場は、ヒット曲のオンパレードやシークレットパフォーマンスなどもあり、ラストまで笑いと歌声が絶えない元気な雰囲気に包まれていた。

東京の日本武道館と並び、多くのアーティストが憧れを抱くコンサート会場である大阪城ホールで初めてのワンマンライブが実現したことを受け、遠藤さんは「柄(がら)にもなく、昨日は寝られなかったんです。この歳になっても夢の真っただ中にいさせてくれて、本当にありがとう」と感謝を伝えると、きただにさんは「僕もまだ弱冠44歳です(会場に笑いが起きる)。みんなが元気になれるような歌をずっと歌っていきたいと思います」と今後の抱負を語った。



関西出身の奥井さんは「まさかここで歌うことができるなんて思いませんでした。長く歌を続けてきて良かったです」と感慨深げに喜びを伝える。昨年くも膜下出血で長期療養を要した福山さんは「ここで立って歌えるのが本当に良かったと思っています。皆さんのおかげです。そんな皆さんを元気にするにはどうしたらいいか考えたんですが、俺が目一杯楽しむことかなと思います」と陽気な“福山節”を披露し、観衆は大きな拍手で会場を包み込んだ。

最後に影山さんが「俺たちをここまで連れてきてくれてありがとうございます。僕は(デビューしてから)36年目になるんですけど、こうやって現役で歌っていられることに感謝しています」とファンひとりひとりに語りかけるように思いを伝えると、51歳の影山さんらが成し遂げた夢を目の当たりにした多くのファンは、大きな感動を覚えているようだった。

JAM Projectは、今年オリジナル・アルバムを制作することを本公演で発表。常に新しい挑戦をし続け、業界をリードしてきた彼らの活動に今後も期待したい。