日本3−0ラトビア

チームマネジメント的には、3−0というスコアでの快勝(無失点)、負傷者も出なかったし、細貝を先発でテスト、初招集の大津も残り15分で投入できた、などの点では文句なし。

とくに良かった点は、香川が自分で得点はあげられなかったが、岡崎や本田にすばらしいボールを供給し、得点の起点になったこと。マンUでルーニーやファンペルシーに点を取らせている役割を日本代表でも発揮した。

岡崎真司くん、通算30得点。これは見事。清水にいたころはアジア相手にしか通用しない「ドメスティック」な選手だったのが、走力(スピード)を改善したのをはじめ、国際舞台で活躍できるところまで自分を伸ばしてきた。

他方、ザックジャパンのエースであるはずの本田圭佑△は、得点シーンこそ、みごとな技術(ループシュート)を見せたものの、ほかの場面では力みが目立ち、チームのプレースピードを遅らせるような印象があった。ロシアリーグがウインターブレーク中で実戦から2カ月も離れているのが原因か。

後半、遠藤が出てきてからは比較的スムーズになり、安定した。これは細貝が悪いのではなく、遠藤がすごいということ。細貝が出ているときは長谷部が攻撃的になり、遠藤が出ているときは長谷部は守備的になるという関係か。長谷部くんがすばらしいということでもある。

ラトビア代表、前半を1点差で折り返したところまでは「強くないけれども、良い練習相手」(汚いプレーもないし)と思っていたが、結局それは60分までだった。まあ、あまり調子を上げてしまうと、ワールドカップ予選で同じグループにいるボスニアが困るので(笑)ほどほどで良いが、日本のディフェンス陣の訓練にはあまりならなかった。(ただ、アジア相手の予選のリハーサルとしては適当な対戦相手だったか。予選突破決定以降、強敵希望)

とくに低温下でのトレーニングでコンディション作りをしたトレーナーなどスタッフのみなさんはご苦労さまでした。長旅でヨーロッパから帰ってきて、試合終了ですぐにとんぼ返りになる選手のみなさんも、お疲れさま。

とまあ、ここまでは、2月というヨーロッパではハイシーズンだが移動距離が長いとか、日本ではプレシーズンでコンディションが悪いなどの事情を差し引いた上での「合格点」。試合そのものについては、ワクワク感がなく、とくに前半のコンビネーションが悪い。後半も相手が疲れたところでのチャンスというような状況。勝てばいいという立場ではないので、苦言をいうことにします。

「勝ったけど、見ていて、つまらない、凡戦でした」

残念。勤勉な日本人が「まあ、これくらいはやるだろう」という期待にこたえただけで、「次は何をやるだろうか」という期待をあまり持てなかった。もっと若手を呼んで試してほしい。昨年の欧州遠征で呼んで使わなかった佐藤寿人や、大津くん以外のロンドン五輪組も、AKBと合コンしている場合じゃないでしょと呼べばよかったのに。若い選手たちは、ベンチ入りしなくとも、練習だけでも呼ばれてうれしいだろうし、競争原理の導入にもつながる。

守備陣も、伊野波は使えるメドが立っている選手なのだから、水本や高橋を使って試してほしかった。次回に期待。(つぎのカナダ戦も微妙だけど)

キリンチャレンジカップ2013
2013年2月6日(水)19:20 /@ホームズスタジアム神戸
日本3−0ラトビア(前半1−0)
 得点:岡崎慎司(41分)、本田圭佑(60分)、岡崎慎司(61分)

##

2月6日は国際マッチデーだったので、ヨーロッパ各国で親善試合。
旧ユーゴ関係では、以下の結果になりました。

スロベニア0−3ボスニア・ヘルツェゴビナ(リュブリャナ)