実は野球殿堂の問題は、殿堂入り選手の選出にあるのではなく、殿堂入り候補のエントリーにある。候補にさえなっていない中に、選ばれて当然ではないかと思える選手がたくさんいるのだ。

少し長いので、2回に分けるが、NPBで実績を残した選手の殿堂入り状況について、見て行こう。
まず安打数100傑。

この中には殿堂入りに関して5つの状況にある選手が含まれている。
【1】 すでに殿堂入りした選手、
【2】 殿堂入りはしていないが候補にエントリーされている選手(プレーヤーまたはエキスパート)
【3】 現役または引退からの年数が5年未満で選出資格がない選手
【4】 選出資格はあるが候補に選ばれていない選手、
【5】 引退からの年数が20年を過ぎてプレーヤー資格を失った選手。

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気になるのは【5】の選手。2000本安打以上でも7人いる。

土井正博は今も指導者として球界で活躍している。

榎本喜八は昨年3月に死去。この選手は名球会入りは辞退しているが、殿堂入りは辞退していなかった。

藤田平は監督経験がある。谷沢健一は名球会に入っていない。

有藤道世も監督経験あり。

そして新井宏昌、柴田勲も2000本安打を打ちながら、殿堂入りしていない。

この人たちは、エキスパート候補に挙がって、年に一人選ばれるかどうかの選出を待たなければならない。
候補にさえ上がっていない理由は何なのか。

2000本安打未達でも、毒島章一、小玉明利、高橋慶彦、掛布雅之、リー、田淵幸一などせめて候補にエントリーされても良いと思える選手がいる。