インテルのサポーターにとっては、嫌な響きだろう。3冠のヒーローだったFWディエゴ・ミリートがシーズン後に退団したら? 2014年の契約満了をもって去るのではなく、減俸について話すこともないままに、クラブと選手が6月に別れを選んだら? 1月のメルカートが始まろうとする中で、夏のメルカートにも影響する話だ。

インテルを愛すミリートは、『スカイ』で次のように話している。

「僕は日々を生きている。まだ1年半の契約があり、そのときまでに何があるかは分からない。遅かれ早かれ、アルゼンチンには戻りたいよ。でも、今はインテルでとてもうまくやっている。自分が非常に重要だと感じているんだ。監督は信頼してくれるし、その責任を感じる。2013年に何かトロフィーを獲得するのが願いだ」

だが、ミリートがイタリアを去った場合に望むチームであろうラシン・アベジャネダのガストン・コゴルノ会長が、アルゼンチン『オレ』で次のように述べているのだ。

「ルチョ・ゴンサレスとともに、リサンドロ・ロペスとミリートは以前から我々の計画にある。1月に彼らを欧州から連れ出すのは実質的に不可能だが、来季に向けてそうなれるように動くよ。シーズンオフの6月なら、より交渉を始めるチャンスがあるはずだ」

コゴルノ会長の任期は2014年までだ。再選のために、3選手のうちの一人を狙っているのである。そしてミリートはリストのトップにいるのだ。キャリアを始めたクラブで引退する可能性に、ミリートは扉を閉ざしてこなかった。

いずれにしても、まだ2012年12月であり、確実な話とするには早すぎる。だがシーズン後、インテルが2014年で契約満了を迎える選手たちと契約について話し合うのは確かだろう。MFエステバン・カンビアッソもその一人だ。今月、マッシモ・モラッティ会長はMFヴェスレイ・スナイデルの件で次のようにコメントしていた。

「アルゼンチン人選手たちも減俸? そうかもしれない。だが、こんなに表ざたにはならないだろうね。それに、彼らはまた年齢が異なるし、何よりも契約満了時期もより近いからね」

ただし、2つのことを明示しておくべきだろう。一つは、ミリートが2012年のセリエAで28得点と、27得点のナポリFWエディンソン・カバーニを上回って得点王だったということ。もう一つは、ミリートがゴールを決めないとインテルは勝てないということだ。ユヴェントス戦以降、オウンゴールで勝ったパレルモ戦を除き、セリエAでインテルが勝ったのは、ミリートが得点したナポリ戦だけである。

なお、インテルには1月にラツィオからFWトンマーゾ・ロッキが加わるかもしれない。同選手の代理人であるオスカル・ダミアーニ氏が、『ラジオ・マナ・スポーツ』で「ロッキの今後? ラツィオと彼のために会長と近いうちに決める。インテル? 予測するのは無意味だ。ほかのチームもいる」と話している。