間違いやすい日本語の使い方に要注意!
普段私たちがなにげなく使っている日本語ですが、外国人からすると言葉の使い方や意味が他の国の言葉と比べて格段に難しいそうです。使用している私たちでさえも、本来の意味をちゃんと理解せずに使っていたりする言葉もあるくらいですから、外国の人はなおさらでしょうね。
さて、今回はそんな難しい日本語の中でも特に間違って使ってしまいがちな言葉を紹介します。
■意味を間違って使ってしまいがちな日本語
●確信犯(かくしんはん)
悪い事とわかっていてした行為に対して使われることが多い言葉ですが、実際は正しいと信じて行った行為に対して使われる言葉です。結果的に悪い事になるかどうかはさておき、悪い事に対して使う言葉ではありません。
●まんまと〜
よく「まんまと失敗した」という使い方をする人がいますが、実際は成功例に対して使う言葉。「まんまと」は「見事に〜」、「首尾よく」といった意味なので、「まんまと成功した」という形で使うのが正解。なぜか悪事に対して使われることが多い。
●しおどき
「ここらがしおどきだな……」と分が悪いケースで使われる事が多い言葉ですが、本来は「なにかを行うのに最も良いとき」という正反対の意味なのです。この言葉は、漁師が漁をするのに最適のタイミングで海に出ることから出た言葉なので、悪い意味ではないのです。
●鳥肌が立つ
たまに美しいものや素晴らしいものを見た際に、「鳥肌が立つほど素晴らしかった」という表現をする人がいますが、これは間違い。本来は「ぞっとするような出来事」に対して使われる言葉なので、良いものに対して使うのはちょっとおかしいですね。
●さわりの部分
曲の最初の部分だったり、物事の初めの部分のことを指す意味で使われることが多い言葉ですが、実はこれは誤用なのです。本来「さわり」というのは浄瑠璃の一種である義太夫節の一番盛り上がる所を指す言葉。それが「物事の重要な部分」を指す言葉として広まりました。
■誤って書いてしまいがちな日本語
●遅れを取る(誤)⇒後れを取る(正)
遅れを取る遅いというイメージあって、この漢字を使う人がいますが、これは実は間違いなのです。後から何かをする、または何かをするにあたって、相手の後ろになってしまうことから、後れを取ると書きます。
●足下をすくわれる(誤)⇒足をすくわれる(正)
「油断していた隙を突かれる」という意味の言葉ですが、「足下をすくう」のではなく、「足をすくう」が正しい使い方。最近は「足下を〜」の方を使う人が多く見られますね。
●嫌気がする(誤)⇒嫌気が差す(正)
嫌悪感を抱く、嫌だと思う気持ちになる、といった意味の言葉ですが、「嫌気がする」と使うのは間違いです。「嫌気がする」という使い方でも意味は通用するのですが、やはり正しい使い方をしたいところですね。
●笑顔がこぼれる(誤)⇒笑みがこぼれる(正)
これも間違いやすい日本語の使い方です。笑顔はこぼれません(笑)。
●親不幸(誤)⇒親不孝(正)
親不幸だけで見ると、どこが間違いなのかわからない人もいるのではないでしょうか? 親を不幸にするという意味ではどちらもそうだといえますが、使い方は間違っているので気をつけましょう。
■番外編
●お体をご自愛ください
この文章を『相手を気遣う意味』として使う人は多いのではないでしょうか? 使い方と意味は間違っていませんが、お体をの部分が余計です。「ご自愛下さい」という言葉自体が「お体を大切にしてください」を意味しているので、二重使いになってしまいます。ビジネスメールなどで使う際には要注意です。
これらの間違いやすい日本語をしっかり覚えれば、テストもビジネスメールもバッチリ……なはず!? ぜひご活用ください!
(貫井康徳@dcp)