ローマFWミルコ・ヴチニッチはどこへ行くのだろうか? 『ガゼッタ』は17日、同選手がユヴェントス移籍に最も近づいていると報じた。ユーヴェのベッペ・マロッタGM(ゼネラルマネジャー)に対し、ヴチニッチは「イエス」と言ったのだ。だが、ユーヴェはまだローマと交渉しなければいけない。

ローマのワルテル・サバティーニSD(スポーツディレクター)は、トレード要員は受けつけず、キャッシュしか認めないことを明確にしている。ヴチニッチの評価額は2000万ユーロ(約23億円)前後だ。一方、ユーヴェはレアル・マドリーFWゴンサロ・イグアインやアトレティコ・マドリーFWセルヒオ・アグエロ、ウディネーゼFWアレクシス・サンチェスの獲得にも動いている。

ヴチニッチに関心を抱くプレミアリーグのクラブと会談した代理人のアレッサンドロ・ルッチ氏は、イングランドからイタリアへと帰国し、『スカイ・スポーツ』に対し、「まずはローマとミルコの将来について検討しなければいけない。それからほかのオファーを分析する。今はほかのクラブとヴチニッチについて話すときではない」とコメント。次のように続けた。

「ミルコはローマで精神的にデリケートな時期を過ごしている。サバティーニと話しており、来週もそれを続けるよ。それから、ほかの可能性を考慮すべきかどうかが分かるだろう。ユヴェントス? 彼らはヴチニッチに関心を抱いている。ほかの多くのクラブと同様にね。だが、今はまだ交渉はない。現時点でミルコはローマの選手だ」

また、サバティーニSDはアーセナルDFガゼル・クリシを狙っている。25歳のフランス代表DFは、アーセナルと2012年までの契約を結んでおり、獲得には約1000万ユーロ(約11億5000万円)が必要だ。一方で、DFジョン・アルネ・リーセはプレミアリーグ復帰を希望している。

ルイス・エンリケ新監督が優先させているバルセロナFWボージャン・クルキッチについては、まだ時間があるが、『ガゼッタ』は17日、同選手がローマ移籍に大きく近づいていると報じた。代理人はすでに移籍を了承しており、両クラブが交渉中だ。スペイン『スポルト』電子版も、交渉をまとめるべく、サバティーニSDが近日中にバルセロナ入りすると報じた。移籍形態としては、買い取りオプションつきのレンタル移籍になる可能性がある。

また、バルセロナBのFWジョナタン・ソリアーノの代理人は、イタリア『Calciomercatoweb.it』に対し、「現時点でローマとは何もない。もちろん、ルイス・エンリケとは非常に良い関係で、彼が常に試合に出ていたことは偶然じゃないがね。いくつかオファーがあるが、ジョナタンに特別な好みはないよ。(マルティン・)モントーヤ? 現時点で彼がバルサを離れるのはとても難しいことだ」と語った。

なお、マンチェスター・シティがMFダニエレ・デ・ロッシの獲得に向け、3500万ユーロ(約40億円)のオファーを準備しているようだが、ローマは同選手を売却することはできないと考えている。

なお17日、イングランド代表との契約解消が済み次第、GM(ゼネラルマネジャー)に就任する予定のフランコ・バルディーニ氏が、サバティーニSDらとの会議に臨んだ。バルディーニ氏は「話せないよ。私の立場は明確で、正式なポジションを知るまで数週間待たなければいけないんだ。ローマについて話すことはできない。私はイングランド代表のGMなんだ」と述べるにとどまった。

また、ローマは19日にボローニャのアルバーノ・グアラルディ会長と会談する予定だ。GKエミリアーノ・ヴィヴィアーノやMFガストン・ラミレスの移籍に関して交渉するためである。