株式会社Three Handsの浅野波留奈さんが声をかけて集まった物資(3月28日現在)

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 震災から2週間以上が経ちました。しかし、震災時に想像した2週間後とは違う状況があるような気がします。東京でも、スーパーやコンビニからいくつかの商品が姿を消し、被災地ではない場所でも、多くの人が今も不安な日々を送っています。

 私が主宰する企業の女性広報、女性企業経営者、女性の個人事業主が約1200名集まる、「広報ウーマンネット」では、震災の翌日から、企業広報の方に向けて、企業への節電や物資支援の依頼を行い、物資を受け取ってくださる方の情報などをメールで配信してきました。また、企業広報の方から、集まった支援の情報は、「広報ウーマンネットの活動Blog」に随時アップしてきました。

 大手企業の広報ウーマンからは、私からお送りした情報で支援先を決め、無事、物資が支援先に届き、喜んでいただいたという連絡も来ています。

 これからも必要な支援。震災から2週間以上経った今、広報ウーマンが自ら考えて行動し会社に働きかけたことなどを一部、紹介させていただきます。リンク先は、文末にまとめて掲載しています。

■日本最大のオーディオブック企業、株式会社オトバンクの広報、中川真実さん

「震災後、精神的に不安定になったとき、精神科医・香山リカさんのTwitter(ツイッター)でのツイートに救われました。そこで、言葉を「声」で伝える仕事をしている私たちだからこそできることを考え、精神を落ち着かせてくれるような専門家のメッセージがあれば、と上司に提案しました。上司の承諾を得て、香山リカさんにメッセージの依頼を行い、サイトにて無料で公開していています。実際に、メッセージを聴いた方からは、「自己嫌悪になりがちであったから、香山さんの言葉がすごく胸にしみた」、「周りにもこのメッセージを届けたい人がいますので、共有させて頂きます」などという言葉をいただいています」。


■ヘアサロン銀座マツナガ 成田店の濱田有美子さん

「千葉県成田市が福島県から400人の被災者を受け入れるという話を聞き、被災者の方々に、シャンプー、カット無料でして差し上けたいと成田市役所の方に提案しました。とても喜んでいただき、さっそく成田市役所の方が「ボランティア券」を避難所の方々向けに作ってくださり、来店時に持ってきていただけば、カットなどのサービスをしています。送迎に関しては、成田市災害対策本部の方が「僕が送迎します」と言ってくださいました。

また、隣の富里市から美容室に来ていらしたボランティアをされているお客様にお話をしたところ、富里市にも被災者の方々が来ていることが分かり、「私が送迎します」と言ってくださいました。避難所に出向いてのカットも良いですが、お店に来ていただくことで、気分転換にもなると思います。

福島から避難されている方が来店された際には、余計なことは聞かず、成田の観光の話と、ゆっくりしていただけるように呼吸に合わせた施術させていただきました。「こんなサービス生まれて初めてでした。ゆっくりできて、元気になりました」と笑顔で帰っていかれました。私たち理容師という肌に直接触れる仕事だからこそ、できることあると思います」。


■ホームインスペクション(住宅診断)・不動産コンサルティングを行うさくら事務所の大西倫加さん

「不動産・建築業界の有志(個人ボランティア)で、「仮り住まいの輪」プロジェクトを立ち上げ、PRを担当しています。「仮り住まいの輪」を一言でいうと東日本大震災の被災者復興支援を目的とした、住まい探しのウェブサイトです。

仮設住宅など被災地での生活環境が整うまで、一時的な避難場所として、あるいは他地域で再出発を検討したいと考える方が、次の生活基盤を築く足がかりとなる拠点として、仮住まいの情報を提供します。サイトの仕組みは、支援をしたい個人(あるいは不動産オーナー)が、自宅の部屋(あるいは賃貸住宅の空室)などの情報を自ら掲載し、被災者の方はその情報をもとに、仮住まいしたい意思を直接連絡するもので、実行委員会がマッチング・仲介に介在することなく、あくまでも支援したい個人と被災者の方とをつなぐ、機会提供の場です」。