中国政府・農業部は27日、漁船の安全強化についての会議で、自国の漁船の安全性は極めて低い状態にあると指摘し、2011年に始まる第12次5カ年計画期間中に、旧式の漁船の淘汰(とうた)や安全関連装置の追加などに全力をあげる考えを示した。中国の漁船や関連する各種装置は、日本など漁業先進国に比べると、30年の遅れがあるという。

 会議では、中国に100万隻以上ある漁船のうち、85%が木造船、90%が小型船との現状が紹介された。船体の老朽化や各種装置の旧式化が著しく、安全問題に深刻な影響をもたらしているという。各種装置などで、中国の漁船は日本や韓国、欧米などの漁業先進国に比べると、30年の遅れがある。

 そのため、第12次5カ年計画期間中には◆安全技術の評価◆関連用品と技術の標準化を進める◆安全、環境保全、経済、省エネなどの観点にもとづき、漁船の改良を進める◆漁船の設計技術に基準を設ける◆新型のディーゼル発動機の導入を推進する。助成金も用意し、ディーゼル燃料消費量を年間800万トン減らす――などの政策を実行する方針だ。(編集担当:如月隼人)



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