20日のチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ファーストレグで、バルセロナがインテルに1−3と敗北を喫したことで、スペインのメディアは試合から一夜明けた21日、怒りをあらわにしている。ペップ・グアルディオラ監督率いるバルサが、2点差以上をつけられて敗れたのは115試合ぶり。スペインのメディアはポルトガル人主審のジャッジに不満を示している。

バルセロナを拠点とする『ムンド・デポルティボ』は「略奪」、『スポルト』は「イタリア流の窃盗」だと報じた。一般紙はもう少しソフトな表現を使っており、『ペリオディコ』が「ミラノでまっさかさま」、『バングアルディア』が「CLが困難に」と伝えている。

では、マドリッドのメディアはどう伝えているのだろうか? 彼らはジョゼ・モウリーニョ監督に焦点を当てている。レアル・マドリーに再びヨーロッパの舞台での栄光を取り戻させるべく、次期マドリー監督としての就任が望まれている指揮官だ。

『マルカ』は「モウ(モウリーニョ監督)がベルナベウにより近づいた」と報道。今季のCLファイナルがマドリーの本拠地サンチャゴ・ベルナベウで開催されるからだが、この見出しはより遠く、来シーズンのことを見据えているのだろう。さらに、『マルカ』は「ポルトガル人監督が(ペップ・)グアルディオラ監督に70分間の戦術レッスン。彼はシャビと(リオネル・)メッシを消した。(ヴェスレイ・)スナイデル、ジュリオ・セーザル、(ハビエル・)サネッティ、そして元バルサのチアゴ・モッタが素晴らしいパフォーマンス」を見せたと伝えている。また『アス』は、「モウリーニョに攻撃を」と訴えた。

だが、再びバルセロナのメディアに戻ってみると、『ムンド・デポルティボ』は「コンプレックスを持たないインテルと、CLにふさわしくな主審の犠牲となり、チャンピオンがサン・シーロで崩れ落ちた。ディエゴ・ミリートの3点目は正当ではなく、(ジェラール・)ピケと(ダニエウ・)アウベスに対する2つのPKがあった」と判定への不満を表している。

その一方で、『ムンド・デポルティボ』は先を見据えてもいる。1994年のディナモ・キエフ戦、2000年のチェルシー戦で、それぞれファーストレグを1−3と落としながら逆転に成功していることを紹介した。だが、この2回を除き、ファーストレグを1−3で落とした残りの3回では、バルサは敗北している。また、インテルがファーストレグを3−1で制したのは5回あるが、そのうちの4度はインテルが勝ち進んでいる。

なお、バルセロナはアイスランドの火山噴火による影響で、バスでミラノまでの移動を強いられたが、帰国はバスではなく飛行機になるという。土曜にはリーグ戦でヘレスと対戦し、来週の水曜に再びインテルとのセカンドレグを迎える。