クリスマスを目前に控えた昨年12月23日、英紙『サン』はプレミアリーグのクラブのある指揮官が、タイマッサージの店にカムフラージュした売春宿に通っていると報じた。このときは、プライバシーの問題から名前は明かされていなかった。

だが、先日からの「テリー・ゴシップ」によって、この件についても沈黙が破られた。そして、スキャンダルの中心にある指揮官が、ポーツマスを率いるアブラム・グラント監督であることが分かったのである。『サン』は、クラブのスポーツセンター近くにあるこの店を出て行くグラント監督の映像も掲載。同監督は10月にも訪れており、店の“常連”だったと見られる。『サン』のジャーナリストは店に潜入取材をし、マッサージ店ではなく売春宿だったと報じた。

しかし、グラント監督の夫人は母国のメディアに対し、「彼はセックスをするためにそこへ行ったのではない」とコメント。グラント監督は単純にタイマッサージを受けに行っただけだとして、夫の味方をしている。イスラエル人の夫人と2人の子供はテルアビブに住んでいるが、グラント監督はロンドン在住。だが、夫とは「オープンな関係」にあるという夫人は、次のように話した。

「私の夫は好きなことをやる自由を持っています。アブラムは多くのジャーナリストがいる中でマッサージ店に行っており、これは売春宿ではない。実際、彼はポーツマスのジャージを着ていたし、出てきたときには笑って満足そうだった。隠すことなど何もなかったということを示しているわ」

「どうして他人のプライバシーに首を突っ込みたがるのか分からないわ。真実は、もしもアブラムが売春宿に行きたかったら、彼にはそうする権利があったということ。彼は自分の体で好きなことをやれるのだから。私たちは有名人だけど、それは自由な時間に好きなことをやれないという意味ではないわ」

だが、ハンプシャーの警察は夫人と同じ考えではないようだ。『デイリー・メール』によると、違法だったと思われるこの店について、参考人としてグラント監督に事情聴取するつもりだという。実際、この店は3日後に閉店している。

ただし、モラルの問題は別にして、クラブにおけるグラント監督の立場が騒がれているということはないようだ。クラブのスポークスマンはメディアに対し、「この件について正式なコメントは出さないし、これによってグラント監督の役割に影響が及ぼされることはまったくない。個人的な件だからだ」と話している。