タッグマッチに出場した所は、エリカスと打撃で真っ向勝負!進化したボクシングテクニックを見せつけた

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5月18日(日)ディファ有明で開催された『ZST.17』。

ディファ有明から道を一本挟んだ隣の有明コロシアムでは、『戦極-SENGOKU-第二陣』も行われる興行戦争となったこの日のZSTでは、本戦6試合、オープニングマッチ4試合、ジェネシスバウト13試合の計23試合が繰り広げられた。

メインイベントでは、ZSTナンバーシリーズ2度目のメインイベント登場となった“小さなチェ・ホンマン”奥出雅之が、リトアニアからの刺客、マクシム・二ェヴォリアと対戦。試合は、序盤から二ェヴォリアの左フックが奥出の顔面を捉え、奥出は早くもダウンを喫する劣勢となったが、2Rに入ると徐々に挽回。タックルから寝技に持ち込む奥出と、それを防いでスタンドで勝負したい二ェヴォリアによる我慢比べは、グラウンドの状態で、二ェヴォリアが体勢を入れ替えたところを三角絞めに捕えた奥出が一本勝ち。2008年は、2戦2勝と絶好調の奥出が見事にメインの大役を果たした。

また、セミファイナルでは、ライト級タッグマッチとして、ZSTの2大エース・所英男と小谷直之がタッグを結成、難敵、矢野卓見&エリカス・ぺトライティスと激突した。試合は、所とエリカスが激しい打撃戦を繰り広げると、続く小谷がエリカスからテイクダウン。青コーナー付近でアームロックに捕えたが、このピンチにエリカスは矢野とタッチをして、窮地を脱するなど、序盤からスリリングな展開でファンを沸かせた。

しかし、楽しいだけのタッグマッチではなかった。10分一本勝負で行われた一戦も、残り時間1分をきると、所がエリカスと打撃による真っ向勝負。激しいパンチの応酬で場内を熱狂の渦に巻き込んだ。

最後は時間切れとなったが、直後には5分間の延長戦が行われ、今度は小谷が強烈な左ストレートを矢野にヒットさせ、その一方で矢野が所にフロントチョークを極めるなど、結果的には、5分の延長戦も時間切れとなったが、ZSTタッグマッチならではの内容でファンを盛り上げた。

更に、第4試合のフェザー級シングルマッチ、清水俊一×伊藤健一の一戦では、清水が下馬評を覆す価値ある一勝を挙げた。開始からスタンドの展開となり、フットワークで距離を取りながらローを蹴る清水に対し、伊藤は清水を追い掛けながら大振りのパンチを振り回す。

伊藤優勢で進んだ一戦も、2R終了間際の残り30秒。両者、勝負を懸けた最後の打撃戦へ。ここで清水がバックブローからのフックを伊藤に叩き込むと、伊藤は尻餅をつくようにダウン。ここでレフェリーが清水のKO勝ちを宣告した。