新年度が始まり、街でも初々しい姿を見かけます。今春の新入社員は「カーリング型」と命名されました。「就職氷河期」だった数年上の会社の先輩とは異なり、今年の新入社員は「氷の上を滑走する石のごとくスムーズに就職できた」ことからきているようです。

 今年の新入社員に対して企業は「育成の方向を定め、そっと背中を押し、ブラシでこすりつつ、働きやすい環境づくりに腐心」。しかし、新入社員の方は会社や仕事への執着が薄く「少しでもこするのをやめると、減速したり、止まったりしかねない」とのことです。

 社会経済生産性本部が毎年命名している新入社員像ですが、個性が多様化している現代においては一律的に捉えるのはいかがなものかと思う半面、今回の命名は世相を反映しているなあと思います。

 情報化の発展とともにバーチャルな世界を誰でも作り出せるようになり、リアルな会社や仕事そのものに対する関心が薄れてきていることが背景としてあるのではないでしょうか。

 先日、新聞の記事で普段読まないような面のある記事にふと目が留まりました。

 ある調査によれば、高校生の学校への関与の仕方が大きく変わってきているそうです。

 学校が楽しく不満もない「順応型」、不満があり楽しくない「不適応型」楽しくもなく不満もない「低反応型」、不満もあるが楽しい「高反 応型」の4つに区分した場合、1979年の調査では、高反応型が54%で、低反応型は6%にすぎなかったそうです。

 ところが1979年の調査では、高反応型が27%に激減し、低反応型が18%へと倍増しました。そして、この傾向は最近さらに加速しているようです。無関心派が増殖しているのです。


 この潮流は何も若年層に限ったことではないような気がします。そのまま企業に当てはめても同じようなことが言えるのではないでしょうか。


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