五味が復帰戦で涙の勝利!(写真:格闘技WEBマガジンGBR)

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3月5日(水)代々木第一体育館にて、新総合格闘技イベント『戦極-SENGOKU-』旗揚げ戦が行われた。

株式会社ドン・キホーテ代表取締役会長 安田隆夫氏、株式会社木下工務店代表取締役社長 木下直哉氏、国際レスリング連盟 福田富昭氏らが発起人となって設立した、株式会社ワールドビクトリーロードが運営する同イベント。その初陣には超満員(15,523人)の観客が集まった。


「夢を見るのもいいが、本物の闘いを極めてみせろ。我々は失われた地を離れ、新たな天地に立つ」、「お前ら、まだ夢DREAMをみているのか?」といった前口上で幕を開けた戦極は、PRIDEや同じく15日に開催される新総合格闘技イベント『DREAM』を意識した演出が随所に施されていた。

この日は、そんなPRIDEの各階級の日本人トップ選手、吉田秀彦、五味隆典、三崎和雄に加え、昨年4月のPRIDE.34ではメインを務めながらも、ジェフ・モンソンに敗れた藤田和之、『やれんのか!大晦日!2007』では、ブスタマンチと死闘を演じた瀧本誠、パンクラスの新エース・川村亮らが中心となって新天地で闘いを繰り広げた。

メインイベントでは、吉田がジョシュ・バーネットと対戦。試合は体格で勝るジョシュが、序盤から吉田をバックドロップで投げるなど、終始優勢。マウントからのパウンドで吉田の体力を削ると、STFやジャーマンスープレックスといったプロレス技を狙う場面もあった。一方の吉田も、鋭いパンチのコンビネーションでジョシュをグラつかせて意地を見せるも、最後はヒールホールドでジョシュに軍配が上がった。

また、大きなインパクトを残したのは、復活した“火の玉ボーイ”PRIDEライト級の絶対王者・五味隆典だった。かつてはUFCにも参戦し、須藤元気から勝利を挙げているドゥエイン・ラドウィックを相手に、序盤こそラドウィックの伸びのあるストレートを顔面に被弾するも、サウスポー、オーソドックと切り替えながら、徐々に距離を詰めた五味が、打ち合いの最中に、右から左のストレートを叩き込み、ラドウィックは尻餅をついてダウン。顔面から多量の血が噴出し、すぐさまドクターストップが宣告された。結果的には、パンチ2発でラドウィックを沈めた五味。試合後には、マイクを握りファンやチームメイトに感謝の言葉を述べると、感極まって涙でその言葉が詰まった。

そして、昨年大晦日の『やれんのか!大晦日!2007 』で秋山成勲を下し(その後、裁定が無効試合に覆る)、一躍時の人となった三崎和雄は、修斗世界ライトヘビー級王者、シアー・バハドゥルザダと激突。試合は、長い手足からスタンドでは、打撃で有利に試合を推し進めていたバハドゥルザダが、何を思ったのか、突然タックルへと切り替え。これをフロントチョークで捕えた三崎が冷静に一本勝ちを収める格好となった。その他、全試合結果は下記の通りとなる。

今後の戦極は、5月18日(有明コロシアム)に第2回大会を、6月8日(さいたまSA)に第3回大会を開催。ホジャー・グレイシー、ケビン・ランデルマンの参戦が発表された。

戦極-SENGOKU-旗揚げ戦


第7試合/5分3R
×吉田秀彦
(日本/吉田道場)
3R3分23秒
ヒールホールド
詳細はコチラ
ジョシュ・バーネット○
(アメリカ/フリー)
第6試合/5分3R
○五味隆典
(日本/久我山ラスカルジム)
1R2分28秒
TKO
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ドゥエイン・ラドウィック×
(アメリカ/ハイ・アルティチュード)
第5試合/5分3R
○三崎和雄
(日本/GRABAKA)
2R2分2秒
フロントチョーク
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シアー・バハドゥルザダ×
(アフガニスタン/ゴールデン・グローリー)
第4試合/5分3R
○藤田和之
(日本/藤田事務所)
1R1分23秒
スピニングチョーク
詳細はコチラ
ピーター・グラハム×
(オーストラリア/A・E FACTORY)
第3試合/5分3R
×瀧本 誠
(日本/吉田道場)
1R4分51秒
ヒールホールド
詳細はコチラ
エヴァンゲリスタ・サイボーグ○
(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
第2試合/5分3R
○川村 亮
(日本/パンクラスism)
3R終了
判定
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アントニオ・ブラガ・ネト×
(ブラジル/グレイシー・フュージョン)
第1試合/5分3R
×ファブリシオ“ピットブル”モンテイロ
(ブラジル/グレイシーバッハ・CT)
3R終了
判定
詳細はコチラ
ニック・トンプソン○
(アメリカ/フリースタイル・アカデミー)