パヌッチのロスタイムの劇的なゴールで欧州選手権への切符を手中にしたイタリア代表。試合後は全員でロッカールームで祝福したが、その中に一人だけ複雑な心境の選手がいた。それがジェンナーロ・ガットゥーゾだ。レンジャースでプレー経験のある彼の夫人はスコットランド人で、親戚や友人も多い。しかもスコットランド代表の主将ファーガソンとは元チームメイトでもあり、いまだに連絡を取る仲である。

 試合後に地元報道陣に囲まれたガットゥーゾは「バリーとは試合後にユニフォームを交換した。彼は今日も最高のプレーをした。ただ、サッカーは人生と同じで時に運が必要なもの。今日に限ってはそれがなかったのかもしれない。彼らが2010年のワールドカップに出ることを祈っている」と語っている。ファーガソンも「ガットゥーゾはイタリア代表で最も重要な選手」と語るなど、試合後にも互いのプレーを称え合っていた。