カカ、ロナウジーニョは常に比較されてきた<br>【photo by B.O.S.】

写真拡大

 ブラジル代表のドゥンガ監督がバルセロナの“カタルーニャ・ラジオ”のインタビューに応じ、「現在世界最高の選手はカカだ」とカカを称賛する一方で、ロナウジーニョについては再び手厳しいコメントを残している。

「現在、世界最高の選手はカカだ。もちろんロナウジーニョが再び世界最高の選手になることは十分に可能だ。それはロビーニョにも言えること。だが、今はカカだ」。

 イングランドとの親善試合でもロナウジーニョから“10番”を剥奪し、カカに与えたことからも、ドゥンガ監督がロナウジーニョとカカをどう見ているかがうかがえる。「選手はブラジル代表のユニフォームを着てプレーすることに誇りを持つべきで、何番を背負おうかを考える必要はない。どのチームでも“10番”は大きな意味を持つし、最高の選手がつけるもの。今はカカだ。ロナウジーニョの調子は良くない。私はブラジルのために働いているわけで、個人の興味や商業的なもののために働いているわけではない」と説明。

「ロナウジーニョにはスピードが足りない。相手選手を置き去るような30-40メートルのダッシュ力がないんだ」。

 ロナウジーニョとの関係に問題はないと前置きした上で、ロナウジーニョについてそうばっさり切り捨てたドゥンガ監督。さらに、「テクニック的には素晴らしいものを持っているのは疑う余地はない。だが、スピード力を取り戻す必要がある。ロナウジーニョはもっとしっかりトレーニングを積まなければならないということだ。フィジカルが完璧な状態にあれば、誰も彼を止められない。テクニック的には他の選手を超えているんだからね」とロナウジーニョのフィジカルコンディション不足を指摘した上でそうアドバイスを送っている。

 ロナウジーニョについては幾度となく厳しい口調で語っているドゥンガ監督だが、その指摘が最もであることは否めない。ドゥンガ監督がロナウジーニョにそれだけ厳しくするのは期待度の現れでもある。バルセロナの“10番”がブラジル代表の“10番”の座、そして世界最高の選手という名声を取り戻すにはまずは日々のトレーニングを重視せよということだろう。テクニック面には問題はないのだから。

(スペイン通信)