提供:週刊実話

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 4月9日、航空自衛隊の『F35A』戦闘機が青森県の三沢基地から約135キロ離れた海上で突然消息を絶ち行方不明となった。防衛庁は墜落と断定したものの搭乗していたパイロット1名は発見されておらず、事故原因はまだ分かっていない。

 「F35は米軍のものを含めて現時点ですでに400機近くが量産されており、開発中に試作機が墜落したわけではないので、事故原因が機械的な欠陥と判明しない限りは生産配備計画に影響は出ないでしょう。米軍は自衛隊に協力し異例の捜索態勢で臨みました。三沢基地からP−8哨戒機を捜索に参加させただけでなく、グアムのアンダーセン基地からB−52爆撃機を事故現場海域に投入しています」(軍事ライター)

 米軍が捜索に乗り出したのは、機体が中ロに回収され、軍事機密が丸裸にされると懸念したからだ。

 「墜落現場は三沢基地と目と鼻の先ですから、ロシアや中国などの他国が残骸を回収に来るような心配はないでしょう」(同・ライター)

 それでもF35Aの墜落は各方面に懸念の輪を広げている。同機は愛知県豊山町にある三菱重工業で組み立てられており、県営名古屋空港を拠点に試験飛行を行っている。

 「事故を受けた10日、市民団体を名乗る左翼系団体が、『墜落の原因や再発防止策について説明がなされるまで試験飛行を中止するよう』求める請願書を防衛大臣宛てに提出しました」(地元記者)

 次いで日本と同じように同機を米国から導入している韓国空軍の反応だ。韓国は2021年までにF35Aを40機導入予定で、今年3月に2機が到着、近く実戦配備のための試験飛行を開始する。

 「墜落機は三菱重工が組み立てを担当したのに対し、韓国の導入機は米ロッキード・マーチン社の工場で組み立てられるため製造工程が異なっています。韓国国防省報道官も11日の記者会見で、今回の墜落事故について、『われわれが導入した機種とはやや異なる部分があるため、今のところ、わが空軍に及ぼす影響はないと理解している』と述べました」(前出の軍事ライター)

 三菱重工を「朝鮮半島出身徴用工を強制労働させた『戦犯企業』だから」とコメントしなかっただけマシかもしれない。