乾はコロンビア戦に向けてメディアに異例のリクエストを出した【写真:Getty Images】

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コロンビア戦を控えるなか、「みなさん、どう思っているか分からないですけど…」

 日本代表は19日にロシア・ワールドカップ(W杯)グループリーグ初戦のコロンビア戦に臨む。

 報道陣からコロンビア戦について振られたMF乾貴士は「見返したい」と意気込みつつ、「気を付けてほしい」とメディアに異例のリクエストを出した。

 13日にベースキャンプ地のカザンに入った日本は、14日から17日までトレーニングを行ない、コロンビア戦の会場となるサランスクへ移動。前日練習を経て、いよいよ初戦を迎える。

 2014年W杯で1-4と惨敗した相手との再戦で、相手は現在FIFAランク16位の難敵。同61位の日本にとって明らかな格上と見られており、各国メディアの予想でも日本の下馬評は低い。日本の報道陣からも劣勢を想定した質問が飛ぶなか、乾は「みなさん、どういうふうに思っているか分からないですけど、もともとチャンスはあると思っている」と語気を強め、次のように続けている。

「多分、今の言い方だと、日本にチャンスは少ないという意味だと思うんで、それは気を付けてほしい」

 真剣な眼差しで報道陣にそう要望した乾。もっとも次の瞬間には微笑みを見せ、「まぁでもそう思われるのも仕方ないことですし、自分たちはやれると信じて常にやっている。そういう思いを覆したいですし、見返したい気持ちもあります」とサプライズを誓っている。


西野ジャパンのキーマンが闘志 「選んでもらった分、しっかり返さないと」

 乾にとって、30歳で訪れたW杯出場のチャンス。自身にとってこれが“最短のタイミング”だったという。その真意について次のように説明を加えた。

「もしかしたら遅いのかもしれないですけど、自分にとってはこれが一番早かったんだと思います。実力として、このタイミングでしか出られなかったということだと思う」

 一切気負いはなく、普段通りに準備を進めていくという乾。もっとも「選んでもらった分、しっかり返さないといけない」と闘志を燃やす。西野朗体制のキーマンに挙げる声も高まるなか、スペインで3シーズン研鑽を積んだ男は結果で応える構えだ。


(大木 勇(Football ZONE web編集部) / Isamu Oki)