レクサスブランドの中で、日本国内で最も多い販売台数を誇るのがミドルサイズSUVのレクサスRXです。RXは日本国内だけでなく、グローバル市場においてもラグジュアリーSUVの人気モデルとして高く評価されています。

RXはこれまで5人乗りの2列シート車しか設定されていませんでしたが、2017 年12月に行われた一部改良と同時に7人乗り3列シート仕様のRX450h Lが追加されました。マツダ・CX-8の登場で活気づいている3列シート仕様のミドルサイズSUVに新しい選択肢が生まれました。今回このRX450h Lに早速することができました。

5人乗りのRXは、最高出力179kW(238ps)を発生する2L直列4気筒ターボエンジンを搭載したRX300(従来のRX200tから改名)とシステム合計出力230kW(313ps)を発生する3.5LV6エンジン+モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載したRX450hの2つのモデルを用意していました。

今回追加された7人乗りのRX450h Lは、3.5LV6ガソリンエンジン+モーターのハイブリッド車のみで、駆動方式もAWD(全輪駆動)だけとなっています。ボディサイズは全長5000mm×全幅1895mm×全高1725mmで、5人乗りより全長で110mm、全高が15mm大きくなっています。見た目のデザインではリアクォーターが延長されていますが、RXの特徴である美しいスタイリングは全くスポイルされていません。

RX450h Lはホイールベースは2790mmで5人乗りモデルと同じですが、室内長は545mm延長され、2775mmまで延長。車両重量は2240kgと約100kg重くなっていますが、燃費性能はJC08モード燃費で17.8km/Lと優れた燃費性能を実現しています。

RX450h Lはサードシートでも大人がゆったりと過ごすことのできるスペースを確保しているだけでなく、サードシートへのスムーズにアクセスできるようにセカンドシートをレバー操作で前倒しして、前方に移動できるウォークインモード機能を追加。さらにサードシート用のエアコンも装備し、全席で快適に過ごせるように配慮されています。

サードシートを使用していても、フラットで十分な容量のラゲージスペースを確保。サードシートはセカンドシートサイドのトリム左側とラゲージサイド左側のボタンによって電動格納が可能。さらに、セカンドシートの背もたれを倒すと、フラットな床の広大なスペースが出現します。

RX450h LはRX450h バージョンLとほぼ同じ装備となっており、歩行者検知機能付衝突回避支援タイプのプリクラッシュセーフティシステム、全車速追従機能付レーダークルーズコントロールといった4つの機能がセットになった先進運転支援システムのレクサスセーフティシステム+をはじめ、セミアリニン本革シート、セキュリティ機能が強化されたイモビライザー&侵入センサー付きオートアラームなどが標準装備されています。

RX450h Lに乗ってみると、まず高い静粛性に驚かされます。システム合計230kw(313ps)を発生するハイブリッドシステムは車両重量2トンを超えるボディを静かにそしてスムーズに加速してくれます。高速道路の追い越し加速はもちろんですが、ワインディングを走行してもストレスを感じるシーンは全くありませんでした。

全長は長くなっているものの、運転したときの取り回しなどは5人乗りのRXとほとんど変わりません。サードシートを使用してもラゲージスペースは確保されていますし、サードシートを格納すれば、大きな荷物もラクラク搭載できるのは魅力ですし、強いセールスポイントになります。

RX450h Lの車両本体価格は769万円。ほぼ同じ装備のRX450h バージョンLが729万6000円なので、39万4000円高です。しかし、サードシートがあることや広いラゲージスペースの利便性を考えると3列シート仕様のRX450h Lが断然オススメです。

(萩原文博)

【関連記事】

【レクサス・CT試乗】エントリーモデルのCTも上級モデルと同様の安全装備を装着してアップデート
https://clicccar.com/2018/02/22/560943/

【レクサス・NX試乗】熟成を感じさせるハンドリングの向上と快適な乗り心地が魅力
https://clicccar.com/2018/02/22/560930/

【レクサス・RX試乗】待望の3列シートモデルは乗り味を変えずに利便性を向上(http://clicccar.com/2018/02/22/560914/)