先のバルサ戦でも前線からのプレッシングを怠らず、攻守の両面で、自信漲るプレーを披露した乾。そんな日本人アタッカーにエイバルも絶大な信頼を寄せている。 (C) Getty Images

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 リーガ・エスパニョーラ挑戦3シーズン目を迎え、急成長を遂げているのは、エイバルに所属する日本代表MFの乾貴士だ。
 
 2015年8月にフランクフルトから加入して以来、着実にチーム内の評価を高めてきた乾は、今シーズン、リーガ・エスパニョーラで23試合で3得点・1アシストと上々の成績を残し、ハイプレスを利したエイバルの崩しにおける急先鋒となり、攻守の両面で欠かせない存在となっている。
 
 そんな乾とエイバルの契約は今年6月までとなっているが、地元紙『EL DIARIO VASCO』によれば、シーズン終了を待たずしてクラブとの契約延長が濃厚となっているという。
 
 同紙は「何も問題がなければ、イヌイとエイバルは2年間の契約延長交渉を締結させる」と綴り、その根拠についてもまとめている。
 
「エイバルは他のライバルクラブたちがイヌイに目を向けていることを知っており、2年以上の契約延長を提示するのに躊躇はしなかった。イヌイも3年前にリーガでプレーする夢を実現させてくれたクラブに残ることを目標に掲げており、一部の報道関係者によれば、彼の代理人は最終的な詰めを行なうためにクラブを訪問するようだ」
 
 契約延長の可能性を伝えた同紙は、「イヌイはいまやメンディリバルのチーム内で偉大な守備者ともなっている。彼は守備における自身の欠点を日々修正しており、その疑いようのない品質改善は、強豪クラブと直面した時にチームに欠けていた『勇気』と『決断』をもたらした」と乾を絶賛する。

 さらに経済面でも、クラブに「有益なものをもたらした」と綴った。
 
「イヌイは、およそ1億2600万人もいるとされている日本人市場でのエイバルに対する意識を高めた。たった30万ユーロ(約4000万円)でフランクフルトから移籍してきてから約3年後、イヌイのユニホームはクラブで最も多く売れ、エイバルでは記録的な業績となっている」
 
 ピッチ内外のパフォーマンスを評価され、エイバルとの契約延長も目前とされる乾。日本サッカー界有数のドリブラーのプレーから、これからも目が離せない。