馬息嶺スキー場(資料写真)=(聯合ニュース)

写真拡大

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の平昌冬季五輪(来月9日開幕)参加表明を受け、南北が北朝鮮の景勝地・金剛山と馬息嶺スキー場でそれぞれ実施する合同文化行事とスキー選手の合同練習の事前点検を行う韓国側視察団が23日から3日間の日程で北朝鮮を訪問する。

 統一部の李柱泰(イ・ジュテ)交流協力局長を団長とする12人の視察団は同日午前、朝鮮半島東部の東海線陸路経由で金剛山を訪れる。

 2008年7月に金剛山観光に訪れていた韓国人が北朝鮮兵に射殺された事件により、金剛山観光事業が中断するとともに東海線も事実上、閉鎖された。同線が使用されるのは15年10月に金剛山で南北離散家族の再会行事が開かれた時以来となる。

 視察団は金剛山地域の公演施設「金剛山文化会館」や離散家族の面会所などを視察するものとみられる。金剛山文化会館は10年近く使用されていないため、合同行事の開催が可能か確認する必要がある。

 金剛山地域を視察した後、一部は馬息嶺スキー場に移動する。金剛山から遠くない同スキー場では南北スキー選手の合同練習が実施される予定で、練習に必要な施設を中心に点検が行われるものとみられる。

 視察団は合同練習に参加する選手たちが航空機を利用することができるか調べるため、スキー場に近い元山の葛麻空港を訪問する可能性もある。

 北朝鮮は同空港を含む元山や金剛山を世界的な観光名所にするという計画を推進しており、北朝鮮が韓国からの視察団に葛麻空港を公開した場合、この計画が念頭にあるとの見方も出ている。

 葛麻空港は故金日成(キム・イルソン)主席の生誕記念日に当たる昨年4月15日に大規模な軍事イベントが行われた場所であり、2016年6月に中距離弾道ミサイル「ムスダン」が発射された場所でもある。

 視察団は25日に東海線を利用して韓国に戻る。

 一方、北朝鮮は25〜27日に尹勇福(ユン・ヨンボク)体育省副局長を団長とする8人の視察団を韓国に派遣し、宿泊先や競技場、プレスセンターなどを視察する。