2017シーズンここまでの観客動員数1位は阪神となっている

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残り52試合で約140万人

 プロ野球は9月23日に日程を終えて、今年806試合を消化した。残り52試合の時点で、観客動員は2360万1398人。NPBが実数で観客動員を発表してから初めて2500万人動員となるかどうか注目される。

 NPBは、2004年まで観客動員数は各球団の発表に任せていたが、2005年から実数発表に切り替えた。観客数の解釈は球団により異なるが、より実態に近くなったと言われる。NPBの観客動員は2015年に2423万6920人を記録し、実数発表以前の最多記録である1997年の2349万6000人を抜き史上最多となった。

 翌2016年はさらに観客動員を伸ばし2498万1514人に。あと1.8万人で2500万人というところまで迫った。

 今季は、残り52試合で2500万人まで139万8602人。1試合平均2万6896人を動員すれば、大台をクリアする。今季のNPBの平均観客動員は2万9282人だから、十分可能に見えるが、残り試合のうち30試合はパ・リーグ。パの平均観客動員は2万5806人、セは22試合、平均観客動員は3万2689人だから微妙なところだ。消化試合が多くなるうえに、日程もとびとびになる。観客動員を目指す上では難しい条件が揃っているが、どこまで迫ることができるだろうか。

 以下は12球団の現時点での観客動員と平均観客数(%は平均観客数の昨年比)。

今季各球団ここまでの観客動員は?

阪神 68試合289万1232人、平均4万2518人(103.7%)
巨人 67試合277万5352人、平均4万1423人(99.3%)
ソフトバンク 67試合235万5215人、平均3万5152人(100.1%)
広島 70試合214万9462人、平均3万707人(102.5%)
日本ハム 66試合190万2909人、平均2万8832人(98.5%)
DeNA 64試合178万3709人、平均2万7870人(103.5%)
中日 71試合197万4475人、平均2万7810人(95.9%)
ヤクルト 67試合173万266人、平均2万5825人(103.0%)
楽天 66試合164万4908人、平均2万4923人(110.7%)
西武 68試合157万8337人、平均2万3211人(101.8%)
オリックス 66試合147万8981人、平均2万2409人(89.9%)
ロッテ 66試合133万6552人、平均2万251人(95.5%)

セ 407試合1330万4496人、平均3万2689人(101.3%)
パ 399試合1029万6902人、平均2万5806人(99.4%)

NPB 806試合2360万1398人、平均2万9282人(100.6%)

 阪神は昨年比103.7%と観客動員は好調。微減した巨人を抜いて1位になった。最も伸び率が高かったのは、楽天。本拠地Koboパーク宮城の客席数が増加したこともあるが、110.7%と大幅な増加。今季前半の快進撃も大きかったと思われる。

 対照的に大きく観客数を減らしたのがオリックス。前年比89.9%と1割以上の減。チーム不振が響いた。同様に最下位に低迷したロッテも95.5%と観客数を減らした。

 セ・リーグでは中日が前年比95.9%、現時点で200万人を割っている。全体では平均観客動員数はセが101.3%と微増、パが99.4%と微減。トータルでは100.6%とわずかに増加している。

 実数発表後初の2500万人動員となるかどうか――。ペナントレースの行方とともに観客動員の推移にも注目していきたい。(広尾晃 / Koh Hiroo)