「研究室で作られたんじゃないか」 守護神ブッフォンが“最も衝撃を受けた選手”とは?

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所属したのはパルマとユーベのみ「強調し合っていく集団で仕事をすることが好き」

 イタリア代表の守護神と言えば、言わずもがなユベントスのジャンルイジ・ブッフォンだ。

 20年間にわたってアズーリ(イタリア代表の愛称)の最後方を任されてきた39歳にとって、「一番のストライカー」とは――。スペイン紙「マルカ」が報じている。

 ブッフォンは自らがGKを始めるにあたって、1990年イタリア・ワールドカップ(W杯)で大活躍した選手が原点だとしている。「僕が若かった頃、カメルーン代表のトーマス・ヌコノというレジェンドに憧れたんだ。彼のプレーをW杯で見て、カメルーンは僕の“心のチーム”になったんだ。僕も含めて多くのイタリア人が愛したからね」と、当時大旋風を巻き起こしたアフリカ勢に衝撃を受けたことを明かした。

 そんなブッフォンは、キャリアを通じて二つのクラブしか所属していない。それはパルマとユベントスだ。その点についてはこう触れている。

「それは“所属する意識”で、なぜ僕がパルマで(下部組織を含めた)10年間、そして今のユベントスで17年間を過ごしている理由だ。僕は固定されたメンバーで、強調し合っていく人々の集団で仕事をすることが好きなんだ。チームにとって重要な部分だから、永遠にここに残ると決めたんだよ」

「僕は人生を愛しているから引退も怖くない」

 ブッフォンは、20年を超えるキャリアの中で数多くの点取り屋と対峙してきた。「誰に最も苦しめられたか」とインタビュアーから問われると、冗談交じりにこう答えている。

「僕を全てそういう感じにさせたのは、ロナウドだね、ブラジル人のだよ。彼はパーフェクトな選手で、パワー、スピード、直観的なスキルに敏捷性も持っていた。彼には開いた口が塞がらないよ。研究室で作られたんじゃないか? って思ったしね」

 アルゼンチン代表FWメッシ(バルセロナ)でもポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)でもなく、“フェノーメノ(怪物)”に衝撃を受けたようだ。

 ブッフォンは「僕は人生を愛しているから、引退も怖くない」と語っている。世界最高峰の守護神としてゴールマウスに立ちはだかる期間は残り少なくなってきたが、新たな世界的ストライカーが出てきてもこれまでの経験値を生かしてファインセーブを見せるのだろう。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images