地震や大雨、雷など、自然災害はいつ発生するかわからないもの。家族の⾝を守るために、日頃から備えておくことが大切です。

防災グッズや⾮常⾷の準備はもちろんですが、⾝近な物を使って簡単にできる裏ワザを知っておくと、きっと役に立つはずです」と、アドバイスするのは警視庁災害対策課の渋谷誠さん。

「災害対策課のツイッターアカウントでは、さまざまなアイデアを発信中です。災害対策課に所属する75名が自ら考えたものを、家庭で実際に実験し、効果があると認められたものだけを紹介しています」。

今回教えてもらったのは、コンサートなどでよく見る「サイリウム」を使った裏ワザです。


サイリウムの光をもっと明るくする方法


サイリウムは、スティックを軽く折り曲げると内部のガラスアンプルが割れ、2つの液体が化学反応を起こし発光するという仕組みですが、この光をもっと明るくする方法があるそうです。サイリウムは軽くて持ちやすいので、じつは災害時に小さな子どもが持つ明かりにぴったりなのだそう。早速その方法を教えていただきました。[用意するもの]

・サイリウム(水に濡れても問題ないもの)
・透明なコップ 1個
・水 適量


まずは、サイリウムを袋から取り出し、折り曲げます。サイリウムが光ったら、コップに入れて水を注ぎます。


このとき、サイリウムを斜めにするなど、できるだけ水に浸かるようにするのがポイント。これだけで完成! 早速、その効果を見てみましょう。●サイリウムだけの場合


サイリウムをテーブルに置き、部屋を暗くした状態です。サイリウム本体は光っていますが、テーブルは真っ暗のまま。周辺は照らされていません。●コップと水ありの場合


コップと水にサイリウムの光が反射して、明るさがアップ! テーブルにも光が反射して、周辺が明るくなりました。災害時の不安を減らすためにも、まず確保したいのが明かりです。いざというときに備えて、サイリウムを防災袋に入れておくことも検討してみてください。

【監修/警視庁警備部災害対策課】
自然災害発生時における、警備や災害対策、機動救助隊の統括を行う。ツイッター公式アカウント(@MPD_bousai)では、身近なものを使った、災害時に役立つ裏ワザなどを紹介している。

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>