大金を当てるも3年で使い果たした男性(画像は『Daily Record 2017年8月27日付「How lottery winner ‘blew £5.1MILLION jackpot in three years and ended up on the dole’」(Image: Al Stewart/The Herald)』のスクリーンショット)

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宝くじ当選者の話題は少なくないが、大金を前にすると目先の判断がつかなくなってしまうのだろうか。英プリマスの男性は、「The National Lottery(国営宝くじ)」に当選し日本円にして7億円以上の大金を手にするも、わずか3年で使い果たしてしまったという。現在は行方がわからなくなっているこの男性について、『The Sun』など複数の英メディアが伝えている。

プリマスに暮らしていた当時52歳のピート・カイルさんは、英国陸軍砲兵隊員として1991年まで10年間勤務していた。その後は醸造所で働きながらビールの配達をしていたが、ひざを痛めて陸軍の年金で生活していたという。

ピートさんは何年にもわたり、毎週同じ番号を「The National Lottery」に投票し続けてきた。2005年1月29日の土曜日もいつもと同じように「3、8、27、38、44、46」の番号を書き、ノースプロスペクトにあるスーパーマーケット「Co-op(コープ)」の宝くじマシンに投票した。これが彼の人生を大きく変えた運命の日となった。

ピートさんは翌朝、自分が当選したことを知って驚愕した。目の前の番号が信じられずまるで夢のように感じながらも、すぐに娘のジェマさん(当時20歳)に電話をかけた。

父から「宝くじで当選したと思う」と聞いたジェマさんは歓喜の声をあげ、念のためにダブルチェックをし、間違いなく5,122,412ポンド(約7億2,200万円)に当選したことを知った。イギリスで最も高額な宝くじを当選した一人となったピートさんは、月曜の夜に友人らと祝うためビンゴ会場へ行き、そこでも500ポンド(約7万円)の賞金を得た。

ピートさんが大金を手にしてからの派手な生活ぶりはタブロイド紙に報じられ、取材にも「家族の人生が変わった」と喜びを口にしていた。ピートさんは、ジャグジーやミニバーが備え付けられた豪華な家を55万ポンド(約7,750万円)で購入し、気まぐれでメルセデスやレンジローバーなど複数の高級車とボートを買った。「夢だった」という釣り用のボートで釣りを楽しみ、ジェマさんや息子のロイ君(当時11歳)にも旅行をプレゼントし、元妻のジェーンさんには車を購入した。

しかし億万長者の生活は3年ほどしか続かなかったようだ。毎日4,600ポンド(約65万円)も浪費するような暮らしを続け、投資にも手を出しまとまった金額を失ったピートさんは、せっかく手にした豪邸も2008年の4月に手放さなければならなくなった。

当時の『The Sun』によると、2008年のピートさんは1泊15ポンド(約2,100円)の小汚い格安ホテルに住み込みで働くほどに転落していたという。銀行や複数のクレジットカード会社、ガスや電気代の支払い請求、駐車料金の罰金、TVライセンスの請求書など数々の負債を抱えながら生活保護などとして週に100ポンド(約14,000円)受給しており、周りでは「彼が億万長者だったなんて信じられない」という声もあがっていたそうだ。

そして2008年以降、ピートさんの姿は目撃されていない。「スペインに行くと聞いた」という証言もあったが、実際にどこいるのか定かではないようだ。このニュースを知った人からは「なんて愚か者」「大金を手にして浪費したからって生活保護を要求するのは間違っている。自分の責任だろう」「考えもせずに浪費するからこんなことになるんだ。自業自得」「行方が分からなくなって9年って…今どこで何しているんだろう」といった声があがっている。

なお、2013年に当時17歳という若さで100万ポンド(約1億4千万円)の宝くじを当てた女性が、今年になって「宝くじは私の人生を台無しにした」と発言し世間から猛バッシングを浴びていた。

画像は『Daily Record 2017年8月27日付「How lottery winner ‘blew £5.1MILLION jackpot in three years and ended up on the dole’」(Image: Al Stewart/The Herald)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)