ワーホリ時代にオーストラリアで撮影した思い出の一枚。後に「定住するとは夢にも思わなかった」と話す山野さん

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近年、学歴に比例して所得も高くなるといった単純明快なロジックは崩壊しつつある。高学歴→貧者、低学歴→富者といった学歴ミスマッチが生まれる土壌とは何か。学歴に翻弄される人々の実情を追う!

●北海道の某Fランク大学(偏差値40) 年収1000万円
〜山野 豊さん(仮名・41歳)貿易会社〜

◆ワーホリ経験でTOEIC800点。現地副支社長に昇進

 働きながら海外暮らしや語学留学ができるワーキングホリデーの利用者は年間約1万人。長期の海外放浪が高学歴のキャリアを台無しにしてしまう場合もあるが、オーストラリアにある日系貿易会社で働く山野豊さんのように「Fランク大学出身の私が今の仕事、地位に就けるのはワーホリのおかげ」というケースもある。

「最初は地元の北海道で就職する予定でしたが、当時は北海道拓殖銀行の破綻後で求人がなかったんです。そこで当時の自分ではロクな仕事に就けないと思い、考えを180度改めて興味のあった海外暮らしをしようと卒業後の1年間バイトで資金を貯め、24歳でオーストラリアに渡りました」

 その後、26歳で帰国し、現在の貿易会社に就職。面接を元ヒッピーの専務が務めた幸運もあり、鶴の一声で採用が決まったそうだ。

「普段面接に立ち会わないと後から聞き、本当にラッキーだったと思いました。英語もワーホリ中に現地の女のコと付き合ったおかげでTOEICのスコアも450点程度だったのに800点超に上がり、その語学力も評価してくれました」

 入社して2年半後にはオーストラリア支社に異動。その後、ワーホリ中から交際していた女性と結婚し、現地法人に転籍。現在は同支社の副支社長を務める。

「役職もそうですが、まさか私が年収1000万円を稼げる人間になれるとは夢にも思っていませんでした。自分を拾ってくれた専務には感謝してもしきれませんね」

― [高学歴貧者]の正体 ―