新型シビック・タイプRの欧州仕様の量産モデル、そして欧州における電動化ビジョンがジュネーブモーターショーで披露されました。

新型シビック・タイプRは、サーキットでの走行性能に加えて、一般公道でのGT(グランドツアラー)性能も大幅に進化させ、次世代のタイプRを目指して開発されたそうです。

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注目のパワートレインは、2.0L VTECターボエンジンの進化版を搭載。先代タイプRを凌ぐ最高出力320psと最大トルク400Nmを達成(欧州仕様値)。

また、6速MTには、変速操作に合わせてエンジンの回転数が自動で調整されるレブマッチシステムを新採用。同様のシステムは日産が現行フェアレディZですでに採用していますが、同機能により変速時のアクセル操作(ヒール&トゥ)が不要となり、よりステアリングやブレーキに集中できることになります。

足まわりでは、リヤサスペンションにマルチリンク式を新たに採用、高剛性化が図られた新プラットフォームも使われています。さらに、20インチタイヤやホイールベースとトレッドの拡大、重量配分の最適化などに加えて、エアロダイナミクス性能をより高めた外観デザインなどにより、運動性能を大幅に向上させたとしています。

GT性能の進化では、コンフォートモードが追加されたことで3パターンより選択可能となったドライビングモードにより、市街地からサーキットまで幅広い走行シーンにマッチしたダイナミック性能が得られるそうです。

新型シビック・タイプRの気になる市販時期ですが、「ホンダオブザユー・ケー・マニュファクチュアリング・リミテッド(Honda of the U.K. Manufacturing Ltd.)」で生産され、2017年夏から欧州と日本、北米を含む世界各国で販売を開始する予定とされています。

冒頭で紹介した欧州における電動化ビジョンでは、ホンダのグローバルでの電動化目標よりも5年前倒しし、2025年をめどに欧州四輪商品ラインアップにおける販売数の2/3を、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、バッテリーEV、燃料電池といった電動化車両に置き換えることを目指すというものです。

燃費規制の強化は、欧州だけでありませんが、ホンダにとって欧州を電動化戦略の最先端地域に位置づけるもの。具体的には、2018年発売予定としている、ホンダとして欧州初となる2モーターハイブリッドシステム搭載モデルをはじめ、電動化車両を欧州で投入していくとしています。

(塚田勝弘)

ホンダが新型シビック・タイプRを披露!電動化も含めたビジョンも発表【ジュネーブモーターショー2017】(http://clicccar.com/2017/03/07/452282/)