1月中旬の昼下がり、都内の通りにひとり佇む、浅田真央(26)の姿があった。

この日の彼女は、帽子から靴まで全身黒ずくめ。乗馬風キャップと大きなマスクで顔を隠している。懸命にタクシーを拾おうとするが、なかなかつかまらない。だがようやく1台の空車を止めると、ホッとした様子で乗り込んだ――。

その直前の1月8日、「真央 今季は試合出ず」と報じられた真央。残りの試合には出場せず、当面は左ひざの治療に専念するとみられているという。

12位と惨敗に終わった昨年末の全日本選手権後、彼女は「しばらく休みたい」と語っていた。あくまで五輪を見据えての休養だが、ファンからは「真央ちゃん、このまま引退しちゃうの!?」と心配の声も上がっている。

だがそんな“休養決断”の陰で、彼女はあくまで前を向いていた。

「昨年11月のNHK杯でのことです。痛み止めを打ってリンクに上がる浅田選手に、スケート連盟幹部が『きつかったら辞めてもいいよ』と声をかけたそうです。しかし彼女は『1年間かけて復帰という決断をしたのだから、途中で投げ出したくない。最後までやります!』と気丈に答えたそうです」(スケート連盟関係者)

さらには長年ともに戦ってきた仲間にも、前向きな胸中を明かしていた。

「昨夏、浅田選手はテレビの企画で盒饗臺紊気鵝30)や織田信成さん(29)、鈴木明子さん(31)らと対談しています。その際、彼女は『現役復帰したのは、平昌五輪に出場するため。そしてメダルを取るため。自分でやると決めたんだから絶対、最後までやりきる!』と固い決意を語ったのです。盒兇気鵑蓮愎娠は一度決めたら絶対に曲げないから』と漏らしていました」(テレビ局関係者)

そんな彼女の強い意志を知っているからこそ、夢の実現を応援してあげたかったのだろう。全日本選手権では、中継番組のナビゲーターとして会場入りしていた高橋の不安そうな姿があった。

「早朝練習のときから額に脂汗を浮かべて滑り続ける浅田選手の痛々しい姿に、高橋さんは解説者としての仕事も忘れて本音で声をかけていたといいます。いよいよ彼女が本番に向かうという場でも『無理しちゃダメだよ!』と涙ぐみながら訴えていました」(フィギュア関係者)

親友のエールを受け、惨敗の屈辱に甘んじても最後まで演技をやり遂げた浅田。だからこそ、その決意は休養中のいまも揺るいでいないようだ。

「いまは治療に専念していますが、それもすべては平昌五輪出場のためです。治療の経過次第ではありますが、今年の5月ごろには来季のプログラム作りに入る予定だそうです。すでにカナダでのキャンプも計画されているみたいですよ」(フィギュア関係者)

冒頭の日、たったひとり海風にさらされていた浅田。その立ち姿は、逆境をものともしない凛とした空気を漂わせていた――。