日本と中国における街中の光景のうち、もっとも違う点の1つに「ゴミ箱の有無」が挙げられるだろう。中国では至る場所にゴミ箱が設置してあり、特に探し回る必要もなく、ゴミを捨てることができるのだが、それでもポイ捨てが多いのが中国だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本と中国における街中の光景のうち、もっとも違う点の1つに「ゴミ箱の有無」が挙げられるだろう。中国では至る場所にゴミ箱が設置してあり、特に探し回る必要もなく、ゴミを捨てることができるのだが、それでもポイ捨てが多いのが中国だ。

 こうした環境で暮らす中国人からすれば、日本では「ゴミ箱が見当たらない」ことに驚き、さらに「ゴミ箱がないのに清潔」であることに衝撃を受けるようだ。

 中国メディアの今日頭条は12日、日本は中国と違い、ゴミ箱を見つけることは「非常に困難」であると指摘し、ゴミ箱が見つからないからと言ってポイ捨てをすると法律によって処罰される可能性もあると紹介、「日本を訪れるならばゴミの処理方法を知っておくべき」であると伝えている。

 記事はまず、日本の街中にゴミ箱が設置されていないのは「費用がかかること」、「街の衛生状態にかかわること」、「安全リスクが生じること」という3点が理由だと紹介した。街中にゴミ箱を複数設置すれば、それだけ清掃員などの人件費やゴミ回収に関する各種費用がかかることになると指摘。日本では人件費が高いため、ゴミ箱を設置するための人を雇うのは費用対効果として割に合わないと論じた。

 続けて、街中にゴミ箱が存在するとどうしても悪臭や害虫の発生につながるとし、「街の衛生状態にかかわる」と指摘、これも日本でゴミ箱がない理由の1つだと伝えた。さらにゴミ箱は「安全面でのリスク」という考え方もあるとし、「かつての日本では街中にゴミ箱があった」と紹介する一方、1995年の地下鉄サリン事件をきっかけにテロ防止の観点から公共のゴミ箱がなくなっていったことを紹介した。

 このように、日本では複数の理由から公共の場所にゴミ箱がほとんど存在しないとし、中国の読者に向けて、日本を訪れるならば「日本滞在中は常に小さな袋を持ち歩き、くれぐれもポイ捨てしないよう」にと戒めている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)