若い女性にも? 「加齢臭」の原因と予防法をご紹介

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執筆:南部 洋子(看護師)
監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)


だれにでも体臭があります。しかし加齢臭という言い方は、いいニオイというイメージではありませんね。
少し前までは「オジサン」というイメージだった加齢臭、最近では若い女性からも臭うことがあるのだとか。

どうしていやな臭いが出てきてしまうのでしょうか。原因をシッカリと掴んで、予防法をおさえておきましょう!

加齢臭とはなに?

皮脂腺の中には脂肪酸がありますが、この脂肪酸と過酸化脂質が結びつくことによって、「ノネナール」という物質が生まれます。
これが「臭いの元」です。

40歳を過ぎると、酸化を抑制する力が下がってしまい、脂肪酸と過酸化脂質の分泌が増加するのです。
若い人は新陳代謝が盛んなため、体臭からノネナールはほとんど検出されません。ですから、このノネナールが加齢臭の源と思われます。

加齢臭の原因は?

加齢臭の原因とも言えるノネナール。
牛肉・豚肉、揚げ物、バター、チーズ、コーヒーやチョコレートなど脂質の多い食べ物を食べることで増加します。
また、ストレスが多くても増加し、飲酒や喫煙も関わりがあります。
つまり、メタボリックシンドロームをはじめ生活習慣の乱れがノネナールを増やす原因となるのです。

加齢臭予防

食生活


ビタミンCやビタミンEを多く含む食べ物には坑酸化作用があり、活性酸素を抑制し、ノネナールを抑えてくれます。
他にもカテキン、ポリフェノール、βカロチンなどの栄養素に坑酸化作用があるとされています。
和食、特に味噌や豆腐などの大豆製品に含まれるイソフラボンにも坑酸化作用があります。

生活習慣


汗は就寝中にたくさんかきますので、朝、ノネナールは体に多くついています。ですから、朝出かける前に一度シャワーを浴びるのがいいでしょう。
また、衣類に汗が付くと、それが加齢臭としてニオイます。毎日取り換える、こまめに洗濯するなどを心掛けましょう。

ストレス


ストレスが増加すると体内の活性酸素が増え、ノネナールの増加に繋がりますので、ストレスをためないことも大切です。

運動


有酸素運動をすることも予防になります。汗をかくことで皮脂から分泌される脂肪酸の量が減り、ノネナールの増加を防ぐことになります。毎日30分位は歩きましょう。
運動で汗をかく習慣がつくと、最初はベタベタした臭いのある汗が、サラサラの汗になっていき、臭いも気にならなくなります。


自分の臭いは、自分では気がつきにくいものです。
自分の臭いが気になって、外に出られなくなってしまうほど臭いに過敏な人がいないわけではありません。

とはいっても、中年男性の中にはニオイを全く気にしてない人のほうが多く、だからといって、周囲の人は、「臭い」は注意しにくいものです。
そっと教えてくれる信頼できる人がいるといいですね。