初夢で縁起のよいモノ「一富士、二鷹、三なすび」の最後に「なすび」がいるワケ

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新年に見る初夢は、一年を占うとされている。
なかでも初夢で縁起が良いとされているのは「一富士、二鷹、三なすび」だ。

しかし、確かに「富士山」や「鷹」は縁起が良さそうだが、最後の「なすび」は?
どうして「なすび」が入っているのだろうか。

●「なすび」は「ナス」ではないの?
初夢に「なすび」が入っているのには、諸説あるようだ。

その中でも有力なものとしては、
・「成す(成功)」という文字から、「なすび」としている

というものだ。
つまり、文字による「なす」がかかっているから、縁起が良いというものらしい。

また、同じような文字での掛け合わせで
・「富士」は「無事」
・「鷹」は「高い」

とも言われているようだ。

なんにせよ、「なすび」は成功をイメージしていると考えれば良いのかもしれない。
ほかにも、
・駒込富士神社の周辺に、名産の「なすび」があった、鷹匠があった
・駿河国(現在の静岡県)にて、名産だったのが「富士山」「鷹」「なすび」
という説もある。

●初夢には4以降も存在する?
「一富士、二鷹、三なすび」のあと、実は4以降も存在するそうなのだ。

1・富士
2・鷹
3・なすび
4・扇(広がりから)
5・タバコ(煙が上にのぼる、上昇のため)
6・座頭(坊主頭=怪我なし)

※諸説あります

というものだ。
「三なすび」まではよく知られている上、テレビでも取り上げられるが、4以降はあまり知られていない。

●初夢はいつ見るもの?
意外と知られていないのは、「いつが初夢なのか」というものだ。
実はこれも諸説あってはっきりしない。

江戸時代には、
・大晦日(31日)から元日(1日)にかけて見た夢

とされていたようだが、現代では
「1月2日から1月3日にかけて見た夢」を初夢とすることが多い。

つまり、おおまかに言うと、
31日夜から正月三が日の間に見た夢
を初夢として良さそうだ。

その中で、縁起が良さそうなものが登場すれば「これはよい初夢だ」と思う程度で良いだろう。


布施 繁樹