速報:Amazonが新型7インチタブレット『Fire』発表、プライム会員体験登録と同時購入で実質4980円
Amazonが予告なしに、新型のFire OS(AndroidベースカスタムOS)搭載7インチタブレット『Fire』を発表しました。発売は9月30日の予定です。
海外ニュースでは「50ドルタブレット」として報じられていたモデルの日本版。価格は8980円ですが、原稿執筆時にはプライム会員向けの割引きクーポンが用意されており、適用すると4980円で購入可能。
また非会員の方も、購入時にプライム会員の無料体験登録を同時申し込みすることで、Amazonギフト券4000分をプレゼントするキャンペーンを開催。条件が合えば実質4980円で購入できます。
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CPUは詳細不明ながら、1.3GHz動作の4コア版を搭載。価格を考えればかなりの高水準ですが、公式の仕様表には「SDビデオ再生」との記載があり、GPUの動画再生能力はあまり高くなさそうな雰囲気もあります。
7インチ液晶は(なんと)IPSパネルで、解像度も1024×600ドット(横長時)と高水準。反射防止技術も導入されているとの記載もあり、このあたりのコストパフォーマンスは非常に高い仕様です。
ただしメインメモリは1GBを確保しますが、本体ストレージは8GB。公称の使用可能領域は5GBと少なめです。
ストレージ不足対策の一環として、Amazonのタブレットとしては新しくmicroSDカードスロットが搭載されており、また「Amazonで購入したコンテンツ、Fireタブレットで撮影した写真は、無料で容量無制限にクラウド保存可能」な点をアピールします。
ただし当然ながらアプリなどの導入に際しては本体ストレージがポイントとなるため、このあたりのやりくりが勘案となりそうです。なお、対応microSDカードの容量は128GBまで。
合わせてカメラもかなり割り切った仕様となっており、正面(フロント)側がVGA(640×480)、背面(リア)側でも200万画素です。
バッテリー駆動時間は公称で「読書、ウェブ、ビデオ、音楽などで通常使用時、最大7時間」。Wi-Fiは802.11nですが、11a(つまり5GHz帯)は非対応。このあたりは価格なりの仕様でしょう。
隠れた特徴は、耐久性の高さ。素材などの面でのアピールはありませんが、Amazonは「落下テストで最新のiPad Air2の2倍の耐久性が証明されています」と、地味にインパクトの大きなアピールをしています。 注意書きとして「ランダム落下試験により、耐久性において2倍持続との結果」との一文もありますが、安価でありながら壊れにくいというのは非常に頼もしいところ。
本体サイズは横長状態で191×115×10.6mm(幅×高さ×厚さ)、重量は313g。コスト優先のためか、7インチクラスとしては比較的大きめかつ重めですが、上述した耐久性や価格を考慮すると、なかなか優秀と言えそうです。
またOSバージョンも、新しくFire OS 5「Bellini」となりました。基本UIの変更や、英語のKindle本を速読するための新表示モード「Word Runner」などが特徴。
Word Runnerは、文章を単語ごとに分け、画面中央に高速表示させることで目の焦点を保ち、時間を節約するという機能とされています。
このようにFireは、ストレージやWi-Fiといった価格なりの割り切りこそ一部に見られますが、4コアSoCやIPS液晶パネルなど、コストが必要な箇所にはしっかりと重きを置いた設計という印象。価格もキャンペーンが絡むとはいえ、50ドルどころか5000円というのは正直驚きです。
本丸のKindleはともかく、タブレットでは今ひとつ存在感の薄かったAmazonが有力プレーヤーとなるかどうか、この製品が分水嶺となるのかもしれません。
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